ビットコイン価格(BTC)は30日、トルコのリラ・ナイジェリアのナイラ建て史上最高値を更新した。日本円でも、円安の進行を背景に1BTCの価格は513万ドルで取引されており、過去最高値比で約34%減で取引されている。一方でドル建て取引では依然として最高値比で50.23%減を記録。オンチェーンデータを踏まえ、アナリストらは大口投資家(クジラ)によるビットコインの立て続けな購入を指摘する。

当社最高ニュース部門責任者のアリ・マーチン氏は大口投資家が過去5日間で3万BTCを収集したと指摘。オンチェーンデータプロバイダーのクリプトクアントによれば、価格の最低値を算出する指標Cumulative Value-Days Destroyed (CVDD)の50日移動平均線を見れば、市場による過熱感はまだ過度な状態ではなく、ビットコインETFの米国証券取引委員会(SEC)による承認などの価格上昇に向けた好材料が市場の勢いを加速させ、更なる価格上昇が見込めるとした。同社の指標によれば機関投資家のビットコインの保有数9月を底に増加傾向にある。直近の価格の上昇を受けビットコインは2月ぶりとなるゴールデンクロスが発生すると見られる。
同社リサーチ責任者ジュリオ・モネロ氏は「短期保有者が4月以来の最高の利益マージンで売却しており、大口保有者が6月以来の最高レベルで取引している。これは価格上昇の一時的な停滞を引き起こす可能性がある」と指摘した。Into The Blockによれば、平均価格で34253ドルで購入したアドレスが105万、平均価格39226ドルで購入したアドレスが318万件見られる。
ビットコインの採掘難易度(ディフィカルティ)は同日、最高値を更新した。マイニングの難易度とマイナーの活動の相関性から、同指標は2017年ごろまで、ハッシュレートや採掘難易度の上昇幅に合わせて、ビットコイン価格が上がるなど相関関係が見られていた。先物取引(オプション取引)量も急増し、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)ではオープンインタレスト(OI)は35.4億を突破。CMEはバインナンスに続き2番目の裁定取引量を持つ取引所となり、市場シェアの22%を有する。
ビットコインETFの近況は?
米資産管理大手ヴァンエックは27日、ビットコインETFの「VanEck Bitcoin Trust」の目論見書をSECに提出。金融専門弁護士のスコット・ジョンソン氏は同文書の提出を受け、「ヴァンエックは、ブラックロックの資金調達と違い、ビットコインでシード資金を調達する可能性がある」と語った。金融大手カンター・フィッツジェラルドのジョシュ・シーグラーとウィル・カールソンアナリストによれば、規模の大きな規制を受けている市場との包括的な監視共有合意が、規制当局の懸念を軽減する可能性があるとブルームバーグに語った。
ETFのシードとは、ETF設立時の初期資金調達のことを指す。大手金融機関やマーケットメーカーが初期資金を提供し、その資金でETFが追跡する指数に基づいた銘柄のバスケットを購入する。このバスケットをETF運用会社に提供することで、公開市場で取引するためのETFの株式を受け取る。
ビットコイン関連の記事はこちら:
Follow us on:
X(Twitter):@BeInCryptoJapan
Telegramチャンネル:@BeInCrypto Japan オフィシャルチャンネル
免責事項 - Disclaimers
当ウェブサイトに掲載されているすべての情報は、誠意をもって作成され、一般的な情報提供のみを目的としています。当ウェブサイトに掲載されている情報に基づいて行う一切の行為については、読者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
