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インドとUAE、デジタル通貨の相互運用で合意

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記事 Shraddha Sharma

ヘッドライン

  • インドとUAEの中央銀行がデジタル通貨に関する覚書に調印
  • 同覚書の調印は3月15日にアブダビで行なわれた
  • 両国はデジタル通貨の相互運用性を検証する予定
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インドとアラブ首長国連邦(UAE)の中央銀行は、中央銀行デジタル通貨(CBDC)計画で協力する覚書(MoU)に署名した。

両国は3月15日、アブダビで同覚書に署名した。またこの発表の数日前、インドはeルピー(デジタル通貨)の使用状況に関する数値を明らかにした。

暗号資産懐疑国が暗号資産ハブと協調

インド準備銀行(RBI)は、暗号資産ハブのUAEと共同試験プロジェクトで新しい技術をテストする予定。注目すべきは、ドバイとアブダビが暗号資産分野でしのぎを削る一方、RBIは民間の暗号資産(仮想通貨)には何度も反対していることだ。

声明によると、両国はアラブ首長国連邦中央銀行(CBUAE)とRBIの間でCBDCの相互運用性を検証するとのことである。またCBUAEとRBIは共同で、送金や貿易において国境を越えたCBDC取引を促進するため、二国間CBDCブリッジのプルーフ・オブ・コンセンサス(PoC:バリデータによる取引データの承認作業)と試験運用を実施することになる。

一方、同二国間合意は、取引コストを下げ、国境を越えた取引の効率を向上させることが期待されている。また、二国間の経済的な結びつきを強化することも目的としている。さらに、フィンテックと金融サービスに関連する技術協力と情報交換も行われる。

インドは暗号資産の競争でデジタル通貨を対象外に

インドは、2022年12月に個人向け(デジタル通貨)「e-ルピー(e-rupee)」の最初のトライアルを行った。これは、4つの銀行の協力のもと、4カ所で実施されたものである。そのほぼ3カ月後には、このデジタル・ルピーの流通額はおよそ50万ドルに達した。一方、同年11月のCBDCの導入後、流通額は全体で1,520万ドルを突破した。

インドのニルマラ・シタラマン(Nirmala Sitharaman)財務大臣は、国会での答弁書で、「2023年2月28日時点で、デジタルルピー-個人向け(e₹-R)および卸売向け(e₹-W)の流通総額は、それぞれ4.14千万ルピー、126.27千万ルピーに達した」と述べた。

RBIのエグゼクティブディレクターであるAjay Kumar Choudhary氏は先日、CBDCが近いうちに取引手段として現物貨幣に取って代わり、オフライン機能を含むあらゆる特性が求められるようになると述べた。さらに、CBDCは人々にデジタル形式の通貨を提供し、暗号資産に対する選択肢として機能することになろうと付け加えた。

インドは、当面の間、民間の仮想通貨は無力化する意向のようだ。一方、UAE政府は仮想通貨にかかる技術の利用を積極的に支援し、UAEをWeb3のハブにするべく舵を切っている。アブダビ・グローバル・マーケット(ADGM)はこれまでに、UAE域内で運営されるデジタル資産取引所に対する規制を導入しており、これにより、同連邦の金融監視機関は、暗号資産セクターに対してより明確な法的保護をうちだしている。

今年2月、CBUAEは、国内外の決済用のCBDC発行を目指すと発表した。同プランは、UAEの金融インフラ変革プログラムの一環である。

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Takashi Higashi
国際広報、海外の先端技術調査、海外企業との提携等をこれまで行ってきました。ここ数年、暗号資産に関心を持ってウオッチしています。
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