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SEC委員長、完全開示なければ業界の存続なし

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記事 David Thomas

ヘッドライン

  • ゲンスラーSEC委員長が暗号資産企業に投資情報の十分な開示を求める
  • 従来の証券取引法の適用を掲げ、業界指導の明確な指針は示さず
  • SECコミッショナーは、ステーキング停止前のKrakenへの関与を否定
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SEC(証券取引委員会)のゲーリー・ゲンスラー委員長は、CNBCのインタビューで、暗号資産企業は自由かつ公正な開示規則に従わない限り、生き残れないだろうと述べた。

委員長は、アップルのような大手ハイテク企業が行う完全な情報開示を回避し続ける暗号資産企業にとって、「滑走路がひどく短くなっている」と述べた。

一方、CNBCのアンカー、アンドリュー・ロス・ソーキン(Andrew Ross Sorkin)氏は、SECが好む、会計規則や検査と組み合わせた執行規制の方法が、明確な政策指令として成文化されていない理由を同委員長に尋ねた。

「我々はあらゆる手段を講じている。市場参加者と直接話もしている。会議を開き、これがあなた方が遵守する方法だと言うつもりだ」とゲンスラー氏は答えている。彼はまた、明らかな利益相反があるビジネスモデルから「バンドル製品」を切り離すよう暗号資産企業に指図したとのことである。

民主党議員であるゲンスラー委員長は、1933年証券法が暗号資産業界を規制するのに十分であると長らく主張してきた。彼は、注目を集めている暗号資産法案の規制案については、関連議員に対し公式には関与していない。

こうしたアプローチは、他の機関の対応とは対照的だ。(たとえば)CFTC(商品先物取引委員会)のロスティン・ベーナム(Rostin Behnam)委員長は、年内に暗号資産規制について議会と協力する意向を示している。

コミッショナーはSECによるKrakenへの事前関与を否定

ゲンスラー委員長が業界関係者と腰を据えて話し合っていると語る一方で、ヘスター・パイヤス(Hester Peirce)SECコミッショナーは、2月10日のスピーチで、暗号資産会社クラーケンの暗号資産ステーキングサービスを取り締まる前に、同社との協議はなかったと発言している。

以前のブログ記事で、パイヤス氏は、クラーケンがステーキングサービスを監督機関に登録すべきだったというSECの主張に異議を唱えていた。彼女は、クラーケンがどのように同サービスを登録すべきかについて、明確な指示はないと説明している。

各ステーキングサービスに個別の登録が必要なのか、あるいは1つの登録でプログラム全体をカバーできるのか、明確にする必要がある、と彼女は論じている。

パイヤス氏は、クラーケンが3,000万ドルの和解金を支払った今回の執行について、これまで(SECが)ガイダンスを示さなかったことを「父権的で怠惰な行為」と評した。さらに、強制執行では、構造が異なる他のステーキングサービスの開示要件が明確にならないとも付け加えた。

SECのクラーケンに対する取り締まりは、米国の金融機関による、暗号資産業界の運営を困難にする試みに追随するものだ。

最近のブログ投稿で、暗号資産ベンチャーキャピタリストのニック・カーター(Nic Carter)氏、銀行セクターが暗号資産企業への関与に消極的になっていることを、政治的に「オペレーション・チョークポイント」(Operation Choke Point)を連想させるものと述べている

オペレーション・チョークポイントは、オバマ政権時代に、銀行との関係を拒否することで特定産業を矮小化することを目的に実施されたプログラムのこと。このプログラムは廃止されたが、カーター氏は、同プログラムによって、銀行は政治的に偏った産業に対してより高いリスクを引き当てるようになったと論じている。

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Takashi Higashi
国際広報、海外の先端技術調査、海外企業との提携等をこれまで行ってきました。ここ数年、暗号資産に関心を持ってウオッチしています。
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