AAVEは、ワールド・リバティ・ファイナンシャル（WLFI）に関連する噂の影響で大きく揺れた。8月23日には385ドルから339ドルへと急落し、8%以上の下落を記録した。ただし、この339ドルの水準が強いサポートとして機能した。
ボラティリティは高まったものの、オンチェーンデータは下落が構造的ではなくセンチメント要因によるものであり、AAVEが依然として上昇余地を残していることを示している。
取引所準備金とクジラの蓄積が強さを支える
過去30日で取引所準備金は4.33%減少し、540万AAVEまで低下。約24万4,400トークン（約8,330万ドル相当）が取引所から流出した。これは売却ではなく蓄積の兆しとみられる。
また、クジラウォレットの保有量は13.49%増加。17,222AAVEから19,542AAVEへと拡大し、約79万ドル相当を追加した。大口投資家の買い増しと準備金減少は、資金力のある投資家の信頼を反映している。
これが、WLFI報道による急落が限定的にとどまった理由の一つと考えられる。
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使用済みコインとコストベースが安定を示唆
「使用済みコイン年齢帯」指標も売り圧力の低下を示している。8月23日に46,600AAVEが動いたが、本稿執筆時点では15,230AAVEに減少し、約67%減となった。古いコインが動いていないことは、長期保有者が狼狽売りをしていない証左といえる。
さらに、コストベース・ヒートマップでは、339ドルで約143,470AAVE、337ドルで135,820AAVEが保有されており、強い需要帯を形成している。このため339ドルが転換点となった。仮に再下落しても、このゾーンが支えとなる可能性がある。
最大の保有クラスターは272.90ドルにあり、ここが最終的な下支え水準になる。このラインを割らない限り、強気構造は維持される。
AAVE価格の展望とリスク水準
8月はAAVEにとって力強い月だった。月初の244ドルから23日の高値385ドルまで、約58%上昇した。WLFI報道後も340ドル付近を維持し、上昇トレンドは続いている。
フィボナッチ拡張によれば、次の上値目標は430ドルで、現水準から約26%高い。371ドルを明確に上抜けて日足を確定すれば、このシナリオが強まる。ただし、350ドル前後も強い抵抗帯であり、352ドルの蓄積ゾーンと重なる。
一方、275ドルを割り込むと272.90ドルの最大蓄積帯に突入し、短期的には弱気転換の可能性がある。直近では334ドルがサポートとして意識される。
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