abc証券とオーバースは13日、ブロックチェーン技術とメタバースを活用したデジタル証券化の推進に向けた戦略的業務提携を締結した。両社は金融ライセンスと技術力を組み合わせ、エンターテインメント領域と金融領域を融合させた新規事業の展開を目指す。
オーバースが発行する暗号資産NIDTを基軸とした投資スキームの構築や、セキュリティトークンを活用した資金調達プラットフォームの開発が計画されている。この提携により、アイドルグループのファン経済圏とブロックチェーン金融サービスを結びつける新たなエコシステムの創出が期待される。
Sponsoredブロックチェーン技術で拡がるアイドル経済圏
abc証券の親会社であるabcとオーバースは、2025年1月から事業連携の協議を開始していた。オーバースは秋元康氏が総合プロデューサーを務めるアイドルグループ「WHITE SCORPION」と「Rain Tree」を管理し、日本で4例目となるIEO(事業者が暗号資産交換業者(暗号資産取引所)を介して暗号資産を発行して行う資金調達方法)によって暗号資産NIDTを発行している。NIDTはアイドルグループの活動を支援する目的で設計された暗号資産であり、保有者はリアルおよびメタバース上の特典やイベントに参加できる仕組みとなっている。
両社はこれまで、福岡のCROSS FMでのラジオ番組やオンラインクレーンゲームとの連携など、複数のコラボレーション企画を実施してきた。abcはグループ企業を通じて「META CAMELOT」というバーチャルライブ空間を運営しており、リアルとメタバースを融合させたハイブリッド型エンターテインメント事業を展開している。今回の提携により、NFTチケットや限定デジタルグッズの発行、アバターを介したタレントとのインタラクティブ交流イベントなど、新しいファン体験の提供が計画されている。
セキュリティトークンを活用した金融商品開発
abc証券は第一種・第二種金融商品取引業の登録を持つ強みを活かし、エンターテインメント領域と金融領域をつなぐ事業展開を本格化させる。具体的には、セキュリティトークンを活用した資金調達・商品開発、トークン化金融商品の二次流通市場の整備、分散型ファンドプラットフォームの構築などが想定されている。出資者とファンの双方の利益を調和させた投資スキームの確立を目指し、Web3分野における最新の規制動向を踏まえた検討を開始した。
日本政府・与党が暗号資産やWeb3、ブロックチェーンに積極的な姿勢を示す中、リアルな活動と結びついた取り組みは注目を集めると見られている。abc証券は金融ライセンスを活用したファンド組成・販売業務を本格化させ、ファイナンシャル・アドバイザリー事業の拡充を図る。一方、オーバースは「ブロックチェーン技術とメタバースを活用し、アイドルグループの活動領域を拡大すること」をミッションとし、世界に向けて発信する次世代型のアイドルプロジェクトの実現を推進する。