ビットコイン保有企業のAIフュージョンキャピタルグループは30日、3月末時点で100株以上を9カ月以上保有する株主を対象に、ビットコイン(BTC)を配布する株主優待制度の詳細を発表した。暗号資産交換業者のオーケーコイン・ジャパン(OKJ)を通じて実施し、保有株数に応じて3000円から5000円相当のBTCを贈呈する。株主は5月末までにOKJで口座開設と申請手続きが必要となる。
保有株数で優待額に差、最大5000円相当
株主優待の対象は、2026年3月31日時点で1単元(100株)以上を9カ月以上継続保有する株主である。具体的には、2025年6月30日、9月30日、12月31日、2026年3月31日の全ての株主名簿に同一株主番号で記載されていることが条件となる。
Sponsored優待内容は保有株数により3段階に分かれる。100株以上500株未満の株主には3,000円相当、500株以上1,000株未満には4,000円相当、1,000株以上には5,000円相当のBTCが配布される。BTC配布枚数の算出に用いる基準価格などの詳細は別途案内される予定だ。
同社は株主優待制度の目的について、株主への感謝と投資魅力の向上、中長期保有株主の増加を掲げた。加えて、暗号資産配布を通じてブロックチェーン技術を体験する機会を提供するとしている。
受取には専用口座が必須
株主が優待を受け取るには、OKJアカウントが必須となる。同社は4月下旬から5月上旬にかけて、対象株主に「株主優待の案内」を郵送する。株主は専用申込ページから口座開設と株主優待のエントリー申請を2026年5月末までに完了させる必要がある。
OKJの口座開設には同社による所定の審査があるため、余裕を持った手続きが求められる。他の暗号資産交換業者の口座やウォレットでは受け取れない点に注意が必要だ。期限内に手続きを完了した株主のOKJ口座へ、6月中旬頃までにBTCが配布される。
ビットコイン株主優待、国内で広がる動き
暗号資産を株主優待として配布する企業は2026年に入り増加傾向にある。1月27日にはエス・サイエンスが抽選方式のビットコイン優待を新設し、100株以上保有株主1,350人に1万円から10万円相当を配布すると発表した。また、化粧品販売のアクシージアは1月23日、1月末基準の株主を対象に総額1,000万円相当のビットコインを抽選で贈呈する特別株主優待を公表している。ゲーム開発大手gumiは2025年から総額1,600万円相当のビットコインを株主に抽選配布する制度を導入済みだ。
GMOインターネットグループは2025年12月、日本初となる買付連動型のビットコイン優待を発表している。自社株の買付代金の0.03%相当をビットコインで付与する仕組みで、2026年4月から実施される。これらの動きは、SBI VCトレードやオーケーコイン・ジャパンといった暗号資産交換業者との提携により実現している。
一方で、暗号資産優待には課題も残る。価格変動リスクに加え、株主が取引所での口座開設や本人確認手続きを完了させる必要があり、特に高齢株主層にとってはハードルとなる。AIフュージョンキャピタルグループの取り組みは、こうした新たな株主還元手法の実効性を測る試金石となる。