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暗号資産取引などを手がけるアルパカ社、米国株24時間取引を日本で初実装

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執筆&編集:
Shigeki Mori

05日 1月 2026年 15:44 JST
  • 暗号資産を含む取引インフラを世界で提供する米アルパカ社が、米国株24時間取引APIを日本で初実装し個人投資家の日中取引が可能に
  • 代替取引システムを通じた24時間取引が先行実装され、主要取引所の2026年施行開始に先立ち取引環境が整備されつつある
  • 日本の投資家による米国株保有額は前年比20%増加し、海外資産への投資需要拡大を背景に市場アクセス改善が進展している
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暗号資産を含む多様な金融商品の取引インフラを世界で提供する米フィンテック企業アルパカ社が5日、金融機関向けに米国株式およびETFの24時間リアルタイム取引APIの提供を日本で開始した。同社は世界40カ国で280社以上の金融機関に株式、ETF、債券、オプション、暗号資産などの取引インフラを提供し、複数国で証券ライセンスを保有する。

同APIを活用した24時間取引は、提携する金融商品仲介事業者ウッドストックの米国株投資アプリで1月5日より利用可能となった。ただし日本法人では暗号資産の取り扱いはなく、今回は米国株とETFに特化したサービスとなる。

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代替取引システムで先行実装

米証券取引委員会は2024年11月に24時間取引を承認し、ニューヨーク証券取引所やナスダックなどの主要取引所が2026年の施行開始に向けて準備を進めている。これに先行する形で、代替取引システム(ATS)を通じた24時間取引が既に始まっており、取引量と銘柄数は増加傾向にある。アルパカ社は2025年5月から米ブルーオーシャン・テクノロジーズが運営するATSで米国証券の24時間リアルタイム取引を可能にするAPIを提供しており、今回が日本における初の実装となる。

日本の多くの証券会社では、米国株式の注文受付は24時間可能であっても、実際の約定は米国市場の通常時間(米東部時間9時30分から16時、日本時間23時30分から6時)に限定されてきた。ウッドストックのアプリでは、アルパカ社の取引インフラを通じて、米国時間の時間外取引(米東部時間4時から9時30分、16時から20時)に加え、夜間取引(米東部時間20時から4時)が可能になった。夜間取引は日本時間10時から18時に相当し、日本の投資家が日中の時間帯にリアルタイムで米国株取引を完結させることができる。

高まる日本の投資家の海外資産需要

日本の個人投資家による海外資産への投資意欲は急速に高まっている。日本の投資家による米国株式の保有額は、2025年6月に前年比約20%、5年前比74.9%増加した。

バンク・オブ・アメリカによれば、外国資産を投資対象とする投資信託への投資額は2025年1月に前年同月比46%増の1.5兆円の純流入を記録し、そのうち約50%が米国資産を中心とする投資信託だった。日本の個人投資家にとって、米国市場へのアクセスの重要性が一層高まっていることを示している。

アルパカ社は、日本人共同創業者の横川毅と原田均が米国で立ち上げた企業で、世界40カ国で700万以上の証券口座を支えている。同社共同創業者兼最高経営責任者(CEO)の横川毅氏は、24時間取引について「世界中の投資家の米国市場へのアクセスを改善する重要な一歩である。日本の証券業界では24時間取引の導入はまだ限定的だが、アルパカはAPIの提供を通じて、金融機関が容易に導入できる環境の整備に努めている」と述べた。

暗号資産を含む多様な資産クラスの取引インフラを手がける同社にとって、時間や地域の制約を超えた投資環境の実現は重要な戦略となっている。

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