アルトコインの時価総額(TOTAL2)は1兆ドルを再び上抜けた。3月第2週の終値は、7週連続の陰線(レッドキャンドル)から初めて陽線(グリーンキャンドル)を記録した。
同時に、アルトコインシーズンインデックスも年初の水準に戻った。この動きは、地政学的な緊張が続く中でも、3月のアルトコインシーズン到来への期待感を強めている。
複数のアナリストは、アルトコインシーズンを後押しする追加材料を指摘している。ただし、現時点では資金流入が特定のナラティブに集中している傾向が見られる。
アルトコインシーズン指数とテザー支配率、3月のアルトシーズン示唆
3月第3週の始まりには、アルトコインシーズンインデックスが49ポイントまで上昇した。この数値は1月9日以来の高水準。
ただし、公式にアルトコインシーズン入りと認められる75ポイントには依然として遠い。それでも、直近の最安値からの急反発は、投資家がアルトコインへの資金配分意欲を高めている可能性を示唆している。
同時期、ステーブルコインのテザー(USDT.D)優位性には明確な下落シグナルが現れ始めた。
USDT.Dは暗号資産市場全体に占めるUSDTの比率を測る指標。この値が低下すると、投資家がUSDTでアルトコインを買い始めている兆候となる。
アナリストのゴードン氏は、USDT.Dの4日足チャートを分析し、MACD-Hのデッドクロス(下降シグナル)を確認した。過去のデータでも、この指標は短期~中期のアルトコイン相場回復を繰り返し示唆してきた。
「USDT.Dの下降クロスが発生した。今後は再びビットコインやアルトコインへ流動性が移るだろう」とゴードン氏は予測した。
暗号資産アナリストのミカエル・ファン・デ・ポッペ氏も、近い将来アルトコインが大きく上昇するとみる。同氏は価格が20~40%上昇すると予想する。
ただし、いまやアルトコインの選別は極めて難しい。市場には3700万種類超のトークンが存在するため、投資家は十分な調査とトレンド分析を行い、低品質プロジェクトのリスクを回避する必要がある。
現時点で最も注目されているのは人工知能(AI)関連トークン。CoinGeckoのデータによると、AIコインがアルトコイン全体のパフォーマンスをリードしており、今月前半2週間の平均騰落率は19%の上昇を記録した。
BeInCryptoの直近レポートでも、3月に投資家資金を集めるAI関連トークンとしてビッテンソールやNEARプロトコルなど、独自の話題性(カタリスト)を持つ銘柄が複数強調されている。
次に注目されているナラティブは取引所系トークン。その中でハイパーリキッド(HYPE)はHIP-3の話題で勢いを増し、OKBはICEの出資報道で値を上げている。
こうした明るい兆候は出ているものの、市場全体のセンチメントは依然として脆弱だ。Fear and Greed Indexは依然として「極度の恐怖」領域にある。同時に中東の軍事緊張が続き、緩和の兆しも見られない。
このため、アルトコインの回復が続いても、リスクオフ姿勢の根強いなかで本格的な上昇が限定的となる可能性もある。