暗号資産市場は依然として安定化の過程にあるが、主要銘柄の下落ペースは鈍化している。ボラティリティが縮小し、買い手が重要な水準を守るなか、市場全体が本格的に上昇しなくても過去最高値を狙えるアルトコインに注目が集まりつつある。
これらは無作為な選択ではない。過去最高値の5〜15%圏内で推移しており、モメンタム・構造・流動性が揃った銘柄だ。市場全体が堅調であれば、これらのアルトコインは追加の材料がなくても上昇する可能性がある。
Sponsoredpippin(PIPPIN)
PIPPINは、今週過去最高値到達が見込まれるアルトコインの中でも特に分かりやすい例だ。このトークンはミームカテゴリーの資産だが、価格動向は異例の上昇傾向を示している。
11月21日以降、PIPPINはコントロールされた上昇トレンドを形成し、強気の旗(ブルフラッグ)を作った後、続伸買いによって上抜けてきた。
PIPPINは現在0.37ドル付近で取引されており、過去最高値の0.39ドルにあと5%に迫る水準だ。価格は以前のレジスタンスを上抜けて下落も限定的で、買い手が高値圏を守り、急騰だけを追っていないことが示されている。
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チャート構造から見ると、0.39ドルの明確なブレイクが新たな過去最高値到達の確認となる。達成できれば、次の上値目処は0.45ドル付近で、これは直近ブルフラッグの上昇幅と重なる。この水準は、上昇継続を示唆する。
Sponsored Sponsored下落側では、PIPPINが0.25ドルを維持する限り構造は健全といえる。0.13ドル、さらに0.10ドルを割り込むと、全体像が崩れトレンド失速となる。しかし現時点では、価格はこれらリスク水準を大きく上回っている。
Audiera(BEAT)
Audiera(BEAT)トークンも、過去最高値到達が見込まれるアルトコインの中で際立っている。BEATはWeb3クラウドインフラ系トークンで、今週最も伸びた銘柄のひとつだ。過去24時間で大幅高となり、この7日間で約90%上昇している。
直近の過去最高値は数日前、3.31ドル付近で記録された。現在価格は2.83ドルあたりで推移しており、急落ではなく高値圏でのもみ合いとなっている。
Sponsored Sponsored前回高値を明確に突破すると、注目の上値目処は3.95ドル付近となり、12時間足チャートの重要なエクステンションと重なる。モメンタムが続けば、5.58ドル付近のさらなる上値目処も見えてくる。
BEATが2.62〜2.94ドルのサポートレンジを維持できるかぎりトレンド構造は維持される。このレンジを維持できなくなれば、上昇モメンタム失速の初期サインとなる可能性が高い。その場合、サポート帯1.30ドルの再試しが意識される。
Rain(RAIN)
Rain(RAIN)は、今後過去最高値をうかがうアルトコインの最後の銘柄だ。Jupiterネットワーク内のレンディング活動に関連したDeFi系トークンで、他の急騰銘柄に比べると比較的静かだが、チャート構造は着実に収束している。
SponsoredRAINは直近7日間で約4.4%上昇。直近24時間で約6.7%値を上げており、新たなモメンタムが生じている。
現在価格は0.0079ドル付近。過去最高値は11月24日の0.0084ドルあたりで、RAINは「価格発見」レンジまで6%を切っている。しかも、この水準の直下で数週間にわたりもみ合い、急落せず安定を保ってきた点が特徴だ。
もしRAINが0.0084ドルをしっかり上抜ければ、価格発見フェーズに入る。過去レンジとフィボナッチプロジェクションから、次の注目ゾーンは0.0097ドル、モメンタムが加速すれば0.010ドル、0.011ドルも意識される。
下値も明確だ。0.0075ドルを割り込むと構造が弱まる。さらに0.0062ドル割れとなればサポートに大きな空白が生じ、次は0.0032ドルが重要な過去サポート水準となる。