価格上昇前の早期蓄積(アーリーアキュムレーション)を見極めることは、暗号資産トレーダーにとって難題だ。早期に蓄積するクジラでさえ、次の一手を常に読み切れるとは限らないというリスクがある。
ただし、アルトコインに対する市場センチメントが改善するなか、いくつかのトークンでは取引所準備金が年初来の低水準に達している。現行の市況では、これはポジティブなシグナルとなり得る。
1. ペペ(PEPE)
SponsoredPEPEは、ETHが最も強い市場パフォーマンスを示している局面で、イーサリアム基盤のミームコインである点の追い風を受けている。
それにもかかわらず、PEPEの上昇は想定ほど力強くない。テクニカルアナリストは、年初来で続く大型の対称三角形の範囲で値動きが収れんしていると指摘する。
この抵抗帯を突破して上昇に転じるには、有力な触媒が要る。Santimentのデータは、ブレイクアウトに向けた潜在的なモメンタムを示唆している。
9月には、PEPEの取引所供給量が年間最安の93.8兆まで減少。チャートは、2025年初から準備金が一貫して縮小していることを示す。
加えて、PEPEの取引所出来高は先週、60億ドルを超え、前週比で2倍超に拡大した。
Sponsored Sponsored準備金の減少と出来高の増勢は、上昇シナリオにとって追い風となる組み合わせだ。
2. ジャスミー(JASMY)
Jasmyは、ロボティクス分野への見方が一段とポジティブになる中で、勢いを増している。
CoinMarketCapのデータによれば、2025年初からJASMYの保有者数は8万6,000人から9万6,000人超へ増加した。
Santimentのデータでも、JASMYの取引所準備金が9月に1年ぶり低水準の101億に到達。この1年、準備金が持続的に減少してきたトレンドが際立つ。
Sponsored Sponsoredこうした強気材料がありながら、JASMYの価格は依然として0.02ドルを下回る。
アナリストのCryptoMobeseは、JASMYが近くレンジを上放れし、5波構成の上昇を開始して0.30ドル超へ向かう可能性を予想している。
3. ザ・サンドボックス(SAND)
SANDの価格もまた、三角持ち合いの形成内で収れんしている。ブレイクアウト狙いのテクニカルトレーダーが注視する局面だ。
Sponsored9月には、取引所準備金が年初来安値圏に近づく中、強気の兆候が出た。今四半期だけで、およそ8億5,000万SANDが取引所から流出している。
この流出は、メタバース・エコシステム内での利用目的に向け、プレイヤーがトークンを引き出している需要増を反映している可能性がある。
同時に、Sandboxは9月に好材料を発表し、賞金総額25万SANDのAlpha Season 6を開始。参加者拡大とエコシステム活性化を通じて、価格ブレイクアウトの誘因となり得る。
以上3つのアルトは、アルトコインシーズンの別側面を体現する。なお多くの銘柄が本格上昇を見せていない一方、蓄積パターンは投資家が次の値動きへ備えている可能性を示唆する。