暗号資産市場は過去24時間で持ち直し、トレーダーは週末のフローで大きな動きが生じやすいことから、注目のアルトコインを探している状況である。いくつかのプロジェクトは新たなアップデート後に需要が高まり、他のプロジェクトはチャート上で勢いを強める動きを示している。また、短期的なトレンドの分岐点に近づいているものもある。
本稿では、BeInCrypto編集部が厳選した、週末に注目すべき3つのアルトコインとその理由を紹介する。
SponsoredKeeta(KTA)
KTAは過去24時間で約36%上昇した。この急騰は、Keetaによる新たな法定通貨アンカーの導入に起因する。この導入により、ユーザーは銀行口座とステーブルコイン間の資金移動をこれまでよりも迅速に実行できるようになる。このアップグレードは現実世界での利用増をもたらすため、今週末のKeetaの動向には要注目だ。
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12時間足チャートでKeetaは0.32ドルを上抜けた。次の重要水準は0.36ドルであり、前回の上昇をここで押し戻された。明確にこれを上抜けて終値をつければ、0.43ドルへの上昇が視野に入る。
このブレイクアウトの試みには、Wyckoff出来高カラーインディケーターという珍しいサポートが見られる。このインディケーターは単純な買い・売りの強さを可視化するものだ。
緑色バーは買い手が完全に主導権を握っていること、赤色は売り手の支配を示す。青色は買い手が主導権を握りつつあるサインであり、黄色は売り手の勢力拡大を意味する。Keetaで強い緑色バーが2本連続で出現したのは、11月下旬以来初となる。この変化は、短期的な急騰ではなく実需が伴っていることを示唆する。
買いが続きKeetaが0.36ドルを終値で上抜けた場合、0.43ドルへの道が開ける。一方、バーが再び青や黄色に変われば利益確定が進行する可能性がある。その場合、0.27ドルが主要なサポートとなる。ここを割り込めば、0.21ドルが目先のサポートとなり、短期的なトレンドは再び弱含みに転じる。
基礎的なアップグレードと買い需要の強さがともに、0.36ドル突破のブレイクアウトシナリオと揃ったため、Keetaは今週末注目すべきアルトコインの一角である。
ソラナ(SOL)
ソラナは過去24時間で約6%上昇した。この背景には、開催中のBreakpointイベントからの連続的なニュースがある。特に注目すべきは、JPモルガンがソラナを活用し、トークン化コマーシャルペーパーの発行を手がけた点だ。こうした機関投資家の利用例はチャートに課題が残る中でも関心を高める効果がある。よってSOLは、この2日間で注目すべきアルトコインとなっている。
12月7日から11日にかけ、ソラナは上昇の安値を切り上げつつ、RSIでは逆に安値を切り下げた。RSIは売買の勢いを示す。価格上昇とRSI低下の組み合わせは「隠れ強気ダイバージェンス」であり、これはチャートが動意づく前に売り圧力の後退を示すシグナルとなる。
反発により、ソラナは146ドル水準へ戻った。この価格帯は11月14日以来、すべての上昇を阻んできた。週末にこれを明確に終値で突破できれば、強気シグナルとなり、171ドルへの上昇シナリオが現実味を帯びる。ソラナはあと約5%上昇すれば、そのブレイクアウトに届く計算であり、通常の値動きの範囲内である。
もし146ドルで再び跳ね返されれば、調整の下限は127ドル近辺となる。この水準は12月2日以降維持されており、強い下支えが働いている。ここを割り込むとシナリオは弱くなるが、「隠れ強気ダイバージェンス」が機能し続ける限り、ソラナは再び高値を試す可能性が残る。
現状では、チャートとBreakpointのニュースフロー双方が146ドル突破を狙う動きの根拠となっており、ソラナは週末の注目リスト入りとなっている。
Sponsored Sponsoredチェーンリンク(LINK)
チェーンリンクは過去24時間で約4%上昇した。コインベースがLINKのCCIPをデフォルトのブリッジに採用したことは、実利用拡大へとつながる大きな意味を持つ。CCIP経由でネットワークをまたいだラップド資産が増えれば、LINKの需要は長期的に増加する可能性がある。
12時間足チャートでEMAクロスオーバーが形成されつつある。EMAとは指数平滑移動平均線であり、直近の価格により重点を置いた平均線を指す。小さい期間(ここでは20)と大きい期間(50)のEMAで、小さい方が上抜けした場合に「強気クロスオーバー」となり、これは短期買い手の勢力拡大シグナルとなる。
LINKはすでに両EMAを上回って推移している。これにより、週末に向け買い手優勢の様相となっている。もし20/50EMAのクロスが明確に成立した場合、LINKは短期的な上昇トライに動く可能性がある。一つ目の重要なレジスタンスは14.23ドル。LINKはあと約1.2%上昇で12時間足終値ベースの上抜けとなる。これを突破すれば14.99ドル、さらに16.78ドルへの視野が開ける。
クロスオーバーに失敗した場合、下落リスクが再浮上する。重要サポートは13.37ドル。下抜ければ12.44ドル、その後11.75ドルが視野に入る。現在、チャートとコインベースのCCIP関連ニュースが一致している。この組み合わせが、LINKが今週末注目すべき主要トークンである理由。