アップル株は2026年9月21日に過去最高値を更新した。株価は取引時間中におよそ345ドルに達し、その後約339ドルで引けた。
一方でエヌビディア株も過去最高値圏で推移しているが、年初から将来のバリュエーション倍率は大幅に低下している。
アップルの記録的な株価上昇の真因
先行株価収益率は、アナリストが予想する将来利益と現在の株価を比較した指標。企業の成長期待に対して株価がどれほど割高かを示す。この違いが現在の両社を理解する上で重要なポイントとなる。
アップル株上昇は、ハードウェアとサービスのエコシステムへの信頼回復を反映している。最新のiPhone18 Proや折りたたみ型iPhone Duo(発売予定)の旺盛な需要が納期の延長やアップグレードサイクルへの期待を押し上げている。
端末上のSiriによるAI向上や円滑なCEO交代も、アップルがハイパースケーラー並みの巨額設備投資を行わずとも生成AIで収益化できると投資家に安心感を与えている。
TradingViewのデータによると、過去12カ月間でアップル株は36%を超えて上昇し、時価総額は5兆ドルを突破した。
サービス収入や利益率の高いソフトウェア部門がアップルの強固なキャッシュ創出基盤となり、投資家にAI分野に依存する他社とは異なる安定成長ストーリーを提示している。
なぜエヌビディアのバリュエーションは急低下したのか
エヌビディアの業績指標は依然として優れている。直近の四半期売上高は960億ドルを超え、1年前比で100%以上の大幅増。データセンター向け販売が成長を主導する。
しかし、年初には25倍以上だったエヌビディアの先行PERは大きく低下しており、株価が過去最高値圏にあるにもかかわらず圧縮している。
AI投資の減速、他社のカスタム半導体による競争、メモリーコストの上昇、そして現状予想にすでに織り込まれた大きな成長期待などが投資家の懸念材料となっている。
エヌビディア株は昨年比で大幅上昇したまま2026年も高値圏を維持する中、このバリュエーション低下が起きた。株価上昇が利益成長に追いつかず、ここ数年でほとんど見られなかった株価と業績のギャップが拡大した。
この乖離は、両社の投資家心理の違いを浮き彫りにしている。アップルは安定した高品質成長と資本規律が評価される。一方エヌビディアは、現状好調でも高い成長率維持の可否に注目が集まっている。
エヌビディアのバリュエーション低下が買い場なのか、先行警告なのかは、今後数カ月のハイパースケーラー決算や設備投資見通し次第となる可能性が高い。









