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ソニー銀行、ブロックチェーンを活用したデジタル証券を募集開始=予定配当率年0.3%

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ソニー銀行は20日、合同運用指定金銭信託受益権(投資用マンションローン債権デジタル証券)の募集を開始した。ソニー銀行のデジタル証券の第1弾商品。1口10万円、募集金額は1億円で8月14日まで募集を行う。

同商品は1人あたり最大10口まで申し込みが可能で、運用期間は1年。予定配当率は税引き前で0.30%となる。申込対象は、ソニー銀行に預金口座を持つ20歳以上75歳未満のユーザーとなる。ブロックチェーン基盤を活用した有価証券の発行は国内銀行初となる。

同社は金銭債権信託の優先受益権は、格付投資情報センター(R&I)より、「信用力は最も高く、多くの優れた要素がある」と定義される「AAA」の長期個別債務格付を取得予定。

同商品はソニー銀行が保有するローン債権等の信託受益権を運用資産とする「合同運用指定金銭信託」を裏付けとしたセキュリティートークン(ST)として、三井住友信託銀行が組成・デジタル証券化。同社が有価証券関連業務の一部を行う「登録金融機関」として、販売を担当する。Securitize社が提供するプライベート型ブロックチェーン基盤を活用し、セキュリティートークンは電子記録移転権利として管理される。

  • 第1項有価証券とは、主に株式や債券など、一般的に認識されている証券を指す。取引所で売買され、価値が一定で安定しているとされる。
  • 第2項有価証券とは、信託受益権や集団投資スキーム持分等、一般的な有価証券以外の金融商品を指す。価値は相対的で、一部は取引所での売買が制限されることもある。
  • 優先受益権とは、一定の条件下で、他の受益権者よりも優先して利益や財産の分配を受けられる権利を指す。
  • 電子記録移転権利とは、財産的価値を電子的に表示し、電子情報処理組織を用いて移転可能な権利を指す。
  • 長期個別債務格付とは、借り手の信用状況や返済能力を評価し、一定の期間(通常は1年以上)で返済される債務の信用リスクを評価する格付けを指す。

デジタル証券の日本での法的位置付けは?

STO(セキュリティートークンオファリング)については、 2020年5月1日に施行された改正金融商品取引法(金商法)により、その取扱いが明確化された。企業等がSTOによって発行する株式、社債や、受益証券、集団投資スキーム持分等は規制対象となる。STOとは、発行体が従来の株式や社債、ブロックチェーンなどを用いて発行するトークンに株式や社債等を表示するSTで資金調達するスキーム。

金商法第2条第2項各号で規定されている第2項有価証券がトークン(電子情報処理組織を利用し移転可能な財産的価値を電子的方法で記録するもの)で表現される場合、流通性が高まると予想される。このため、金商法上これを「電子記録移転権利」と新たに定義。従来の第2項有価証券ではなく、「第1項有価証券」として扱うとされた。

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Shota Oba
国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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