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クラーケンFRB接続に銀行反発―トランプ氏の暗号資産支持で波紋

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Shigeki Mori

05日 3月 2026年 10:25 JST
  • クラーケンが米連邦準備制度へのアクセスを獲得し、ICBAやBPIなど銀行側が安定性リスクを理由に反発している。
  • 銀行は、ステーブルコインの利回りに関する抜け穴の閉鎖を求め、預金流出や信用問題への懸念を示した。
  • トランプ氏は銀行がCLARITY法案を停滞させていると批判し、暗号資産支持を表明しつつ、議会に中間選挙前の対応を求めた。
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暗号資産取引所大手クラーケンが4日、米連邦準備制度(FRB)の中核決済インフラへのアクセス承認を得たことを受け、銀行業界の反発が強まっている。米地方銀行協会(ICBA)とバンク・ポリシー・インスティテュート(BPI)は4日、FRBの判断が金融システムの安定性を損なう恐れがあるとする声明を公表し、暗号資産分野への決済網開放に強く異議を唱えた。

銀行がクラーケンの連邦認可に異議

クラーケンが米連邦準備制度から初めてマスター口座を取得した暗号資産企業となったというニュースが報じられた数時間後、ICBAは痛烈な声明を発表した。

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「ノンバンクの団体や暗号資産関連機関に対し、従来は厳格に規制された預金保険付き金融機関に限定されてきたマスター口座へのアクセスを認めることは、銀行システムにリスクをもたらす」とICBAのレベカ・ロメロCEOは述べ、「FRBは、金融サービス業界で最高水準の基準を満たす機関に限定してマスター口座へのアクセスを認め続けるべきだ」と付け加えた。

BPIもまた、意思決定プロセスについて懸念を表明した。

「この措置は、FRBがこの枠組みについて求めたパブリックコメントを無視し、承認プロセスや大きなリスクに対処するために課されたリスク抑制策についての透明性もなく発表された」と述べた。

これらの声明は、クラーケンが現在、数千の米国の銀行や信用組合と同じ決済レールに直接アクセスできるようになった事実を暗に強調している。このアクセスにより、同社は仲介銀行を介さず、FRBを通じて米ドル取引を直接決済できる。

クラーケンは、準備預金に対する利息収入など、従来型銀行がFRBから享受している全ての恩恵を受けられるわけではない。しかし、この承認は暗号資産業界にとって大きな勝利となる。

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こうした銀行と暗号資産の対立はクラーケンの承認だけにとどまらず、暗号資産が伝統的金融で果たす役割の拡大に対する根強い懸念を浮き彫りにする。

ステーブルコイン利息を巡る継続的な攻防

昨年7月のGENIUS法成立前、銀行業界はステーブルコインの規制緩和に対して激しくロビー活動を行った。主な論点は、その法案が従来の銀行預金に危険をもたらすという懸念だった。

この懸念には合理性があった。昨年4月、米財務省の報告書は、ステーブルコインが最大6600億ドルの預金流出を招く可能性を指摘していた。

GENIUS法の可決から1か月後、ICBAやBPIを含む5つの銀行業界団体は連名で書簡を米議会に送り、暗号資産取引所を通じてステーブルコイン発行体が利息を支払う抜け穴(ループホール)を閉じるよう求めた。

同時に、こうした抜け穴により、企業や家計への貸出コストが上昇し、融資が減る危険性も警告している。

「発行体や関連事業者の分配チャネルとして機能する取引所に明示的な禁止措置が設けられていない限り、GENIUS法の要件は簡単に回避され、ステーブルコイン保有者へ間接的に利息の支払いを許すことでその趣旨が損なわれ得る」と書簡は記していた。

こうした緊張は現在、CLARITY法を巡る議論にも波及している。特に、暗号資産取引所がステーブルコインに利息に類似したリターンを提供できるかどうかが主な懸念事項となっている。

しかし銀行業界にとって不運なことに、トランプ米大統領は最近、暗号資産業界の側に立った。

トランプ氏、銀行のCLARITY法遅延を批判

大統領は3日、米国の銀行を直接批判し、GENIUS法の骨抜きとCLARITY法の停滞を指摘した。

「アメリカ国民は自分のお金でより多くの収入を得るべきだ。銀行は過去最高益をあげている。我々は銀行が強力な暗号資産政策を覆すことを許さない。適切な処理をしなければ、結局中国や他国に主導権を奪われかねない」とトランプ米大統領はTruth Socialで投稿した。

この発言は、ステーブルコイン報酬を巡る法案審議において、これまでで最も強い大統領による介入となった。

暗号資産分野に多数の利害関係を持つトランプ米大統領の家族は、11月の中間選挙までに市場構造法案の可決を議会に強く求めている。選挙では現状の共和党支配体制が揺らぐ可能性がある。

トランプ米大統領のSNS投稿は、POLITICOが大統領とコインベースのブライアン・アームストロングCEOのホワイトハウスでの非公開会談を報じた数時間後に発信された。

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