コインベースが主導するイーサリアムのレイヤー2ネットワーク「Base」は、ここ数週間でロックされた総資産(TVL)が14億ドル減少した。
今回の減少は、チェーンの戦略やプロダクト方針を巡るパブリックな議論が活発化する中で生じている。
BaseのTVL減少、開発者・批判派・コインベース経営陣が方向性巡り対立
BaseのTVLは、1月の約53億ドルから本稿執筆時点でおよそ39億ドルまで減少した。
SponsoredTVLは依然として資本活動や開発者の信頼を示す最重要指標のひとつであるため、この減少は注目されている。開発者信頼
ただし、L2ネットワーク間ではTVL変動は一般的であり、市場の資金移動や流動性変化の局面では特によく見られる。
流動性が縮小するなか、Baseは創業者や投資家、コインベース経営陣からも異例の率直な批判や応答に直面している。
Base創設者ジェシー・ポラック氏は、この局面を急成長するエコシステムが辿る典型的な成長サイクルの一部だと説明した。
「Baseは存在しなかったところから2年で世界有数のチェーンとなったが、それはビルダーの力によるものだった。急成長のなか、去った者や方向転換した者、諦めた者もいた。残ったビルダーこそが次の時代を形作る存在だ」とポラック氏は述べている。
このコメントは多くのインフラチームと共通する見解を反映する。初期の急騰には投機資本や短期プロジェクトが流入し、その後に整理統合期間を経て次の開発段階に進むというものだ。
Sponsored Sponsored批判派はBaseが本来の目的を見失ったと指摘
一部の創業者・投資家は、Baseの課題は循環的なものではなく戦略的な性格が強いと指摘している。X上で「Hish」として知られるビルダー兼コインベース株主は、Baseアプリのローンチについて公然と批判し、「スーパーアプリ」として打ち出しながらも、ユーザーの希望しない機能を提供したと主張した。
投資家マイク・ドゥダス氏も同様の懸念を示し、コインベースウォレットはかつては幅広いオンチェーンハブを目指していたが、戦略的転換で優先順位が変更されたと語った。
コインベース経営陣が失策を認める
コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、こうした批判に直接応じ、過去の判断について自ら責任を認めた。
Sponsored「誰かを解雇したいなら私が責任を取る」とアームストロングCEOは述べた。さらに現在のBaseアプリは「セルフカストディ型のコインベース、かつ取引重視」に焦点を移していると付け加えた。
同氏は金融活動がオンチェーン化するにつれセルフカストディの重要性が増していると強調した。ただし、同社の主なリソースは引き続きメインのリテール向け取引プラットフォームに注力していると指摘した。
アームストロングCEOは同時に、コインベース全体の戦略について、暗号資産への機関投資家の関与拡大と、以下の分野での成長を挙げている。
- 取引ボリューム
- プラットフォーム上の資産
- プロダクトからの収益源
アームストロングCEOによれば、同社は金融システムの成長とともに有利な位置にあるという。
議論がエコシステム設計へ拡大
議論は直近のプロダクト改良を超え、暗号資産エコシステムがいかに成長するかという大きなテーマに広がっている。
Sponsored Sponsoredユニスワップのヘイデン・アダムス創業者は、管理型アカウントとセルフカストディを統合したインターフェースが利便性を高めると指摘した。業界全体で分散性を損なうことなくオンボーディングの敷居を下げる取り組みが進んでいることを示している。
一方でBaseが開発者やユーザーを引き止めるには、インセンティブやカルチャーの強化が不可欠だとする声もある。
一方では、長期的な普及にはインフラ、コンプライアンス、機関投資家とのパートナーシップの方が重要だとの意見もある。
Baseがインフラ優位性とコインベースの流通を持続的なユーザー成長につなげられれば、今回の後退は一時的なものとなる可能性もある。
そうでなければ、レイヤー2間の競争はさらに激化する。流動性や開発者の関心が流動的であるためだ。