暗号資産取引所大手のバイナンスは、同社の上場プロセスを装い不正な仲介行為を行う第三者への対策を強化する。虚偽の「上場エージェント」を通じた詐欺行為の通報者に対し、最大500万ドル(約7.5億円)の懸賞金を支払う制度を導入した。暗号資産市場の信頼性を損なう行為を排除し、上場審査の透明性と公正性を確保する狙いがある。
バイナンスは、同社の上場決定に影響力があるかのように装い、プロジェクト側から金銭を要求する個人や仲介業者は違法行為に該当する可能性があるとして、暗号資産関連企業に対し注意を呼びかけている。
Sponsoredバイナンス、不正リスティング業者摘発で500万ドル報奨金
この発表は、水曜日に公開された透明性に関する最新情報の中で行われたもので、世界最大の暗号資産取引所にとって非常に繊細なタイミングでのことだった。
バイナンスは、トークン情報の流出に関連するインサイダー取引の疑惑を受けて、上場プロセスに対する厳しい監視を受けている。
通知の中で、バイナンスはすべてのトークン上場申請は公式チャネルのみを通じて受け付けていると改めて強調した。申請はBinance Alpha、先物、現物市場のすべてが対象となる。
同取引所は、外部ブローカー、コンサルタント、仲介者が上場を交渉・仲介・保証する権限は一切与えていないと強調した。
Sponsored Sponsored「バイナンスを代表していると主張する者、または上場関連のサービスと引き換えに報酬を要求する者は、詐欺的行為を行っている」と同社は述べた。
ブラックリストおよび内部監査の調査結果
同取引所は、内部監査でバイナンスと関係があるように偽ってプロジェクト創設者から手数料を徴収しようとした個人・企業が複数回見つかったことを明らかにした。
その結果、以下を含む7つの個人・団体がブラックリスト入りした:
- BitABC
- Central Research
- May/Dannie
- Andrew Lee
- Suki Yang
- Fiona Lee
- Kenny Z
バイナンスによれば、これらの個人・団体は取引所との関係を偽ってほのめかしたり、有償で上場サービスを提供したことで特定されたという。必要に応じて法的措置も講じると同社は述べた。
ブロックチェーンデータプロバイダーのRootDataによると、ブラックリストに入ったCentral Researchは、過去にFireverse、Nebula Revelation、AKI Network、Fusionist、Artyfactなど複数の暗号資産プロジェクトを支援した実績があるという。
Sponsoredこれらのうち、現在バイナンスに上場しているのはFusionist(ACE)のみ。取引所はブラックリスト入りと過去の上場決定に関連性はないとしている。
通報を奨励するため、バイナンスは詐欺行為の確実な証拠を提供した通報者に最大500万ドルの報酬を与えると発表した。報告内容の質や影響度によって金額が変動する。
バイナンス、不正取引問題で上場基準を厳格化
今回のアップデートの一環として、バイナンスはBinance Alphaでの初期露出から先物、そして最終的な現物上場まで、プロジェクトが上場エコシステム内をどう進行していくか詳細に説明した資料を公開した。
同取引所は、上場申請に手数料は一切かからず、すべての連絡はプロジェクトのコアチームのみから直接行われる必要があると強調した。
Sponsored Sponsored仲介者や中間業者を利用していることが判明したプロジェクトは、現行および今後の上場審査から即時に除外されるとバイナンスは警告した。ただし、プロアクティブに詐欺行為を報告したチームには優先対応の可能性も示唆された。
この発表は、今月初めにバイナンスが「イエローフルーツの年」ミームコインに関連した上場情報の流出が社員によるものだったと認めたことを受けたもの。同取引所のイー・ハー共同CEOも、この件についてコメントした。
「現在、コミュニティはバイナンス公式Twitterや私の発言、投稿から抜粋された言葉をもとにコインを発行するなど、バイナンスとは無関係な活動を行っている。ただし、誰かが難癖をつけてくる可能性があるとして、私たちが投稿を控える理由にはならない」と同氏は述べた。
バイナンスは、不正の発覚に貢献した5人の通報者に報奨金として10万ドルを支払ったことも明らかにした。
ブラックリスト作成、報奨プログラム、取り締まり強化――これらを総合すると、バイナンスが上場プロセスの信頼回復に向けて大規模な取り組みを行っていることがうかがえる。
現在、各種取引所には透明性、内部統制、公正な市場慣行の実証がより強く求められている。