トラスティッド

ビットコイン(BTC)、「解放の日」と指標衝突で岐路に立たされる

8分
投稿者 Tiago Amaral
編集 Shigeki Mori

概要

  • ビットコイン、4月に狭いレンジ:技術的シグナルとマクロ不確実性が関税ニュース前の短期方向を曇らせる
  • DMI、Ichimoku Cloud、EMA分析:弱気勢い減少も明確な強気反転は未確認
  • BTC、73000ドルから88000ドル間で変動か:トレーダー、JOLTSデータと4月2日‘解放記念日’関税発表待ち
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ビットコイン(BTC)は4月に不安定な状況で突入している。水曜日に予定されている「解放の日」の関税発表を前に、弱気の勢いが薄れつつある中で不確実性が高まっている。DMI、Ichimoku Cloud、EMAラインなどのテクニカル指標は、買い手の強さの初期兆候が現れているが、混在したシグナルを示している。

市場はレンジ内で推移しており、マクロの展開次第で下方テストやブレイクアウトラリーが考えられる。JOLTSレポートが今日発表され、関税の明確化がまだ待たれる中、ビットコインの次の大きな動きはすぐそこにあるかもしれない。

BTC DMI、買い手が支配:続くか?

ビットコインの方向性指数(DMI)は、モメンタムシフトの可能性を示している。トレンドの強さを方向に関係なく測定する平均方向性指数(ADX)は、昨日の40.38から28.59に低下している。これは現在の下降トレンドが勢いを失っていることを示している。

通常、ADXが25を超えると強いトレンドを示し、それ以下の値は弱体化または横ばいの市場を示唆する。28.59はまだ中程度のトレンド強度を示しているが、勢いの衰えを示している

一方、+DI(正の方向性指標)は9.35から23.75に急上昇し、-DI(負の方向性指標)は34.58から17.88に低下しており、上昇圧力が高まり始めていることを示唆している。

BTC DMI.
BTC DMI 出典: TradingView

この+DIと-DIのクロスオーバーは、さらなる価格アクションとボリュームによって確認されれば、早期のトレンド反転を示す可能性がある。しかし、ビットコインは依然として広範な下降トレンドにあることに注意が必要だ。

市場参加者は今日のJOLTSレポートにも注目している。米国の求人情報の重要な指標だ。予想を上回るレポートはドルを押し上げ、暗号資産市場に圧力をかける可能性がある。一方、データが弱ければ、利下げの期待が高まり、ビットコインや他のリスク資産を押し上げる可能性がある。

方向性指標が変化し、マクロ経済データが影響を与える中、ビットコインの次の動きは外部の要因によって大きく左右される可能性がある。最近、ブラックロックのラリー・フィンクCEOは、ビットコインが世界の準備通貨としてドルの役割を担う可能性があると述べた。

ビットコイン一目均衡表、弱気トレンド継続

ビットコインのIchimoku Cloudチャートは、短期的な回復の兆候があるにもかかわらず、依然として弱気の圧力下にあることを示している。価格は現在、主要な抵抗レベルとして機能する基準線(赤線)をテストしている。

転換線(青線)は平坦化し上向きにカールし始めており、しばしばモメンタムシフトの兆候とされるが、価格が雲(Kumo)を下回っていることは、広範なトレンドが依然として弱気であることを示している。

先行する雲は赤く下降しており、短期的には下方圧力が続くことを示唆している。

BTC Ichimoku Cloud.
BTC Ichimoku Cloud 出典: TradingView

しかし、価格は一時的に雲の下限に押し込まれ、弱気の構造に挑戦する可能性を示している。

より強いトレンド反転シグナルを得るには、ビットコインが雲を上回り、強気のKumoツイストが形成される必要がある。それまでは、Ichimokuの設定はせいぜい慎重な回復を示している。

解放記念日、ビットコイン価格に影響

ビットコインのEMAラインは依然として弱気である。短期平均は長期平均を下回っており、下方の勢いが続いていることを示している。

この設定は、売り手がトレンドを支配し続けていることを示唆しており、反転しない限り、ビットコイン価格は重要なサポートゾーンを再訪する可能性がある。現在の下降トレンドが加速すれば、まずは81169ドル付近のサポートをテストするかもしれない。そのレベルが保持されなければ、79069ドルやさらには76643ドルへのさらなる下落が続く可能性がある。

暗号資産アナリストでThe Coin Bureauの創設者であるニック・パックリン氏は、いわゆる「解放の日」の関税を前に市場の不確実性が高まっているとBeInCryptoに語った。同氏は、ビットコインがどちらの方向にも急激に動く可能性があると指摘している。73000ドルに下落する可能性もあれば、88000ドルに向かって急騰する可能性もある:

「解放の日が近づくにつれ、関税の規模に関する不確実性がビットコインや他のリスク資産を宙ぶらりんにしている。 (…) 関税に関する明確な情報が得られるまでは、このレンジ内のパターンが続くだろうが、予想よりも柔らかいニュースや何らかの譲歩があれば、現在の取引パターンからのブレイクアウトが見られるかもしれない。もしそうなれば、短期的には88000ドルが注目すべきレベルだが、これが長期的なラリーを示すにはボリュームの顕著な増加が必要だ。」

BTC Price Analysis.
BTC価格分析 出典: TradingView

同氏は、関税ショックがBTCを73000ドル付近でテストさせる可能性があると主張している:

「関税ショックがある場合、逆にBTCが短期的に79000ドルに向けて下落する可能性があり、極度の恐怖が市場を支配すれば次のサポートレベルである73000ドルまでさらに下落する可能性がある」 – ニック氏がBeInCryptoに語った。

それでも、ビットコインがトレンドを反転させて上昇の勢いを得ることができれば、最初の目標は85103ドルの抵抗に向けた上昇だ。このレベルを突破すれば、87489ドルや88855ドルのより高いレベルへの道が開かれる可能性がある。

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マーケティングのプロからコーダーに転身し、コード、データ、暗号資産、執筆に情熱を注ぐ。マーケティングと広告の学位を取得し、ハーバード・ビジネス・スクールで破壊的戦略の認定を受けています。ブロックチェーンのデータを照会し、データに隠された洞察を発見するのが大好きです。
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