ビットコイン(BTC)は4万4451ドルの40日ぶり高値を記録し、わずか30分で1800ドル上昇した。米国とイランの対立がリスク資産の資金フローを大きく変化させている。
この動きにより、1時間で1億1300万ドル相当のショートポジションが清算された。暗号資産市場全体では、2月末にこの対立が始まって以来、総額3200億ドル超が新たに加わっている。
戦争・原油・リスク志向がビットコインを7万4000ドルへ
本稿執筆時点で、ビットコインは7万3849ドルで取引されており、月曜の日中高値は7万4451ドルだった。今年2月初旬以来の水準を回復した。
この急騰は、従来の予想に反した展開となった。軍事衝突化の中でBTCのようなリスク資産は、ゴールドやシルバーといった伝統的な安全資産を上回る値動きを示しており、多くのトレーダーが意表を突かれた状況となっている。
一方、個人投資家は原油ETF(上場投資信託)への資金流入を加速させた。コベイシ・レターのアナリストによれば、純粋な石油ETFの直近1か月の買い越し額は木曜日に史上最高の2億1100万ドルに達した。この数字は2020年5月の2億ドルを上回り、2022年の7000万ドルの最高値の3倍となった。
過去の例では、長期不況に至らなかったオイルショックは株式市場の強い回復に先行していた。コベイシのデータによると、S&P500は2日連続で石油価格が20%を超えて急騰した後の12か月で平均24%の上昇を記録した。
唯一の例外は2008年だった。
全員が強気なわけではない
BTCは急騰したが、ビットゲットのグレイシー・チェンCEOは弱気相場が終わったわけではないと警告した。
「弱気相場はまだ終わっていない。流動性が完全には戻っていないからだ。6万~7万ドルのレンジはドルコスト平均法(DCA)に向いた水準だが、全力投入のタイミングとは言えない」と、チェンCEOは記した。
チェンCEOの全面投資基準は5万ドルだが、この水準でのエントリーを逃す可能性もあると認めている。
さらに、コイングラスはBTC価格の上昇にあわせてオープンインタレスト(建玉)の増加を指摘した。これは過去のボラティリティ急騰局面に先行したパターンでもある。
この勢いが更なる上昇の燃料となるのか、それとも急反転の引き金となるのか。7万4000ドル水準を注視するトレーダーにとって最大の焦点となっている。