仮想通貨ビットコイン（BTC）とイーサリアム（ETH）のオプション契約、約36億ドル分が4日、満期を迎える。先週は1727億ドル相当が一斉に期限を迎えたが、今週は規模が縮小する一方、市場では短期的な価格変動につながる可能性もある。足元では強気の相場が続いていた。
暗号資産トレーダー、36億ドルのビットコインとイーサリアムのオプション満期に注目
Deribitのデータによれば、27,384件のビットコインオプション契約が7月4日に満期を迎える。このトランシェは先週の139,390件の契約に比べてかなり小規模である。今日満期を迎えるオプションの名目価値は29.8億ドル。
13,373件のコール契約と14,010件のプット契約があり、プットの方がやや多く、プット・コール比率は1.05である。
これはやや弱気なセンチメントを示しており、より多くの投資家が価格の下落を見込んでいることを示唆している。
特にイーサリアムに関しては、105,397件のコール契約と131,881件のプット契約があり、プット・コール比率は1.25で、弱気なセンチメントがさらに顕著である。合計237,278件の契約の名目価値は6億1051.6万ドルで、これは先週の938,551件の契約からの減少である。
両資産ともに最大痛点を上回って取引されている。本稿執筆時点で、ビットコインは10万9130ドルで取引されており、最大痛点価格の10万6000ドルを上回っている。同様に、ETHの本稿執筆時点での価格は2577ドルで、最大痛点レベルの2500ドルを超えている。
最大痛点は重要な指標であり、最も多くのオプション契約が無価値で満期を迎える価格レベルを表す。このシナリオは、これらのオプションを保有するトレーダーに最大の財務的損失、すなわち「痛み」を与える。
この概念は市場行動にしばしば影響を与えるため重要である。最大痛点理論によれば、オプションが満期に近づくにつれて、資産の価格はこのレベルに向かう傾向がある。
したがって、両資産は過去1週間で上昇を記録しているが、これらは挑戦される可能性がある。Greeks.liveのアナリストは、市場のセンチメントが短期的には弱気な取引戦略を示しているが、長期的には上昇傾向の構造を持っていると指摘した。
「トレーダーはプットスプレッドとEOMポジションのための100Pを実施しつつ、バックグラウンドでコールを維持しており、方向性の確信よりもヘッジされたアプローチを示している。90kが重要な抵抗として否定され、最大の下方ターゲットは102k（潜在的な上方ブレイクアウト前の「絶対最大」として記述）と見られている」と投稿は述べている。
さらに、アナリストはデリバティブ市場での異常な活動を強調した。Perp CVD（累積ボリュームデルタ）は上昇している。しかし、現物市場（実際の暗号資産市場）は停滞している。さらに、オープンインタレスト（OI）と資金調達率も増加している。これは市場操作やポジショニングの大きな変化を示唆している。
