ビットコイン(BTC)アナリストのウィリー・ウー氏が11日、経済学者サイフェディーン・アモウス氏が2019年に提起した問いに対する見解を示した。同氏は、ビットコインの供給が固定されていることが借入のリスクを高め、経済成長の鈍化につながる可能性があると主張する。
『The Bitcoin Standard』の著者であるアモウス氏は、自身の問いをXで再投稿した。ハードキャップ型の通貨がなぜ失敗するのか、明確に説明できる経済学者をいまだに待っていると言う。2019年の投稿では、「皮肉や冷笑」以外の議論を求めていた。しかし、現時点で最も詳細な回答を示したのは学者ではなく、暗号資産アナリストであった。
なぜビットコインの供給上限が貸し出しを抑制するのか
ウー氏は、ビットコインの供給固定制による問題を債務と直接結びつける。通貨価値が上昇し続ける場合、借り手はより高価になった通貨で返済しなければならない。このため、デフォルトのリスクが高まり、貸し手は慎重になる。
同氏は、現在進行中のAIインフラ向け世界的な借り入れの増加も、債務による成長の一例として挙げる。一部の投資家は、AIデータセンターブームが最終的に崩壊する可能性を警告している。
歴史上の類似例もある。金本位制の下では、貸出リスクを緩和する目的で、金の裏付けに対する紙幣の比率が引き上げられた。この仕組みは、希少な準備資産を基盤にクレジット供給を維持した。
成長鈍化かバブル抑制か
ウー氏は、ビットコインの供給固定によるコストを一方的に悪いものとは見ていない。最小単位であるサトシを用いたビットコイン標準社会では、成長ペースは大幅に鈍化すると予想されるが、バブルの発生も大幅に減少すると指摘する。
あるユーザーは、貯蓄がボトムアップで資本を形成すると反論。しかし、ウー氏は異論を唱え、成長には技術、エネルギー、原材料が必要であり、それには巨大なインフラや大規模資本が不可欠だと述べた。
ウー氏は過去にも、ビットコインが6〜8年の債務サイクルを辿る可能性を指摘している。
この議論は、かねてからの対立を再浮上させている。ビットコイン支持派は、ドルの購買力低下をハードマネー擁護の根拠とする。一方、批判派はビットコインの固定供給が信用拡大のブレーキになると見る。
ウー氏の回答は、両者が同じメカニズムを逆の立場から説明していることを示唆する。実際の論点は、サトシ基準の経済が成長速度を犠牲にしてバブルを抑止できるかどうかにある。









