ビットコイン価格は、直近の下落を受けて再び圧力が強まっている。現在、ビットコインは重要な8万5000ドル水準を上回って推移している。
下落のリスクは残るが、保有者の強い信頼感がさらなる調整を阻止している。長期投資家はいまも安定要因として機能している。
ビットコイン投資家は強気姿勢を維持
Glassnode共同創設者のRafael氏によれば、上場企業によるビットコインの財務保有は、ビットコイン価格が12万5000ドルから下落したなかでも増加を続けていた。この動向は、機関投資家が大規模な強制売却を行っていないことを示している。ビットコイン関連株はmNAVを下回って推移しているが、企業財務による積み増しは継続している。
Sponsoredこうした動きは、大口投資家の回復期待が強く、短期的な撤退を見込んでいないことを示している。パニック売りが見られないことは、ビットコインの長期的な価値に対する信頼の表れだ。
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オンチェーンデータでは、マクロな流れの変化が表れている。短期保有者と長期保有者の供給比率は18.4%まで上昇した。この数値は上方統計帯(16.9%)を超えており、短期参加者の影響力が増している。
短期保有者が増えると、市場の資金フローへの感応度が高まる。短期の参加者は価格変動に素早く反応し、ボラティリティを増す傾向がある。そのため、ビットコインは日中変動が激しくなる一方、長期保有者が調整局面で下支えを続けている。
BTC価格、サポート水準まで下落
ビットコイン市場では、長期保有者の底堅さと短期投資家の反応が混在している。このバランスにより、急落リスクは抑えられつつ、上値も限定的となっている。短期保有者が主導する状況下では、ビットコインの持ち合い継続が予想される。
本稿執筆時点で、ビットコインは86,581ドルで取引され、86,361ドルのサポートを維持している。全体の環境が改善し、短期保有者の売り圧力が和らげば、9万401ドルのレジスタンス回復を目指す展開も見込まれる。この水準を上抜ければ、直近の下落を受けた投資家心理の改善にもつながる。
しかし、86,361ドルのサポートを割り込むと流れが弱まる可能性がある。下落加速となれば、84,698ドル付近が次なるサポート帯となる。この水準維持に失敗すると、ビットコインは8万5,000ドルを下回り、8万2,503ドルへの下落リスクが高まる。上昇基調の見通しにも陰りが出る。