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ビットコイン上昇、米CPIが市場予想通り

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著者:
Ann Shibu

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編集:
Shota Oba

11日 9月 2025年 21:34 JST
Trusted-確かな情報源
  • ビットコインは、8月の米国CPIデータが予想通り2.9%となった後、一時的に$114,034に上昇した。
  • 予想を下回る2.6%のPPIデータが、FRBの利下げの可能性に対する市場の信頼を強化した。
  • アナリストは、BTCの重要な水準として$114,000と$111,000を警告している。CPIの結果が短期的な価格動向を左右する可能性がある。
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ビットコイン価格は木曜日、米国の最新インフレデータ発表を受けて小幅に上昇した。市場は連邦準備制度理事会(FRB)の今後の政策方針を見極めようと数値を注視している。

BTCはインフレやドルに影響するCPI(消費者物価指数)に敏感で、報告直後に一時11万4,034ドルまで上昇した。

米国CPIデータ:8月の年次インフレ率は2.9%

米労働省によると、8月のCPIは前年同月比+2.9%となり予想通り。7月の+2.7%から上昇した。

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CPIは消費者向けのインフレを示す重要指標である。一方、生産者物価指数(PPI)は8月に前年比+2.6%と予想の+3.3%を大きく下回り、予想外の低下を記録。貿易サービスマージンの縮小と商品価格の小幅上昇が要因だった。弱いPPIはFRBの利下げ観測を強め、株式や暗号資産などリスク資産のセンチメント改善につながった。

「最近の労働市場データは大幅に下方修正され、経済減速が鮮明になる中、このインフレ報告は9月FOMC前の最後の重要データとなり、利下げペースを左右するだろう」
—— ビトユニックスのアナリスト(CPI発表前、BeInCrypto取材)

FRBは来週の会合で25bpの利下げを行うとの見方が優勢。CME FedWatchによると、50bp利下げの可能性もわずかに織り込まれている。

Fed rate cut probabilities
FRB利下げ確率(CME FedWatch)

暗号資産市場では、ビトユニックスのアナリストが「BTCは11万4,000ドル付近で大規模な清算圧力に直面しており、主要なレジスタンスゾーンを形成している」と警告。

「もしCPIがハト派的内容でBTCをこの水準超へ押し上げればショートスクイーズを誘発し、11万5,000ドル超の流動性ゾーンへ加速する可能性がある。一方、予想を上回るインフレはドル指数(DXY)を押し上げ、利下げ観測を後退させる。そうなれば11万1,000ドルが最初の重要サポートで、割れれば10万8,500〜10万9,000ドルのゾーン再テストも想定される」

アナリストはCPI発表前にポジション縮小を推奨。PPIの弱さは利下げ期待を支えるが、CPIは依然として市場の方向感を左右する要素となる。BTCのレジスタンス=11万4,000ドル、サポート=11万1,000ドルが焦点だ。

今回のインフレデータは、ビットコインの短期見通しに一層の複雑さを加えた。予想超のCPIはBTCなどリスク資産に下押し圧力を与え、米ドル高・金融引き締めを示唆。一方、CPIが鈍化すれば、来週の利下げ観測が強まり暗号資産市場の支援要因となる。

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