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BitGo NYSE上場―小口投資家への影響は?

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著者:
Oihyun Kim

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編集:
Shigeki Mori

23日 1月 2026年 15:58 JST
  • ビットゴー株は公開価格を24.6%上回る$22.43で初値を付け、時価総額は22億ドルとなった。
  • トランプ氏と関係のあるワールドリバティファイナンシャルのUSD1ステーブルコインの管理者として、ビットゴーの上場は規制強化の追い風の中、機関投資家向けの暗号資産インフラを強化した。
  • 13倍の応募超過にもかかわらず、株価は上昇幅を縮小し、終値は$18.49と新規株式公開価格を2.7%上回る水準で取引を終えた。ビットコインが過去最高値から29%下落する中、市場の慎重な姿勢が反映された。
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暗号資産カストディ企業ビットゴー(BitGo)が22日、ニューヨーク証券取引所で上場した。これが2026年初の主要な暗号資産上場(IPO)にあたる。銘柄コードは「BTGO」。

この上場は、機関投資家による暗号資産市場への資本流入の道が広がっていることを示す動きである。個人投資家にとっては、トークンを直接保有せずに業界の成長に間接的に参加できる新たな選択肢を提供する。

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寄り付き25%高、終値は2.7%高に縮小

ビットゴー株は22ドル43セントで初値を付け、公開価格18ドルを24.6%上回った。その後24ドル50セントまで上昇し、36%高となったが、ほとんどの上昇幅を失い、終値は18ドル49セント。公開価格比2.7%高で引けた。時価総額は約22億ドル。

IPOは約13倍の応募超過となり、投資家からの関心の高さを示した。ビットゴーおよび既存株主は約1180万株を売却し、2億1280万ドルを調達。ゴールドマン・サックスとシティグループが主幹事を務めた。

2026年暗号資産IPOの先行指標

ビットゴーの上場は、米国政府機関の閉鎖の影響で第4四半期に停止していた暗号資産上場市場が再開しつつある兆候と見なされている。アナリストは、ビットゴーの上場が2026年の暗号資産関連IPO市場の需要を占う主要な事例になると予想する。

前年はサークル、ジェミニ・スペース・ステーション、ブリッシュが成功裏に上場した。グレースケールやクラーケンも近く上場する候補とされる中、ビットゴーの動向が新規上場銘柄の価格やセンチメントに影響を与える可能性。

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機関投資家のインフラ拡大が市場に与える影響

ビットゴーは2013年創業。マルチシグ型ウォレット技術を先駆者として開発し、その後、機関投資家向けカストディ、プライムブローカレッジ、取引サービスへと業務を拡大した。現在100か国以上で事業展開。

ビットゴーは、トランプ米大統領の家族も関与する暗号資産ベンチャー「ワールドリバティ・ファイナンシャル」が発行したステーブルコインUSD1のカストディアンを務めている。カストディアンは顧客資産を安全に保管・管理する役割を持つ。暗号資産業界の場合、秘密鍵のハッキングや盗難からの保護が重要となる。規制され信頼できるカストディ業者は、機関投資家による暗号資産業界参入に不可欠な基盤であり、伝統金融とデジタル資産をつなぐ要の存在。

特筆すべきは、ビットゴーが先月、米通貨監督庁から銀行免許への移行について条件付き承認を得たこと。これにより全米で銀行業務を展開する道が開かれ、機関投資家による暗号資産市場への資本流入を支えるインフラが一層強化された。

規制されたカストディサービスの拡充によって機関投資家の参入障壁が下がり、今後市場の流動性向上や価格の安定に寄与する可能性がある。

収益性は実証済みも、変動リスクは依然存在

ビットゴーは数少ない黒字の暗号資産企業の一つ。2024年の純利益は1億5660万ドル、2025年1~9月は3530万ドルを計上した。売上高は前年同期の19億ドルから100億ドルへと急伸。

しかし、SEC提出書類によれば、トークン取引、ステーキング、サブスクリプションなどの主要収入源はデジタル資産市場の変動の影響を大きく受けるとしている。ビットコインは現在8万9000ドル前後で推移し、前年の過去最高値12万6000ドル超から29%下落。

規制の不透明感が新たな変数に

規制面の逆風も控えている。上院銀行委員会によるクリアリティ法案の重要な採決は、ステーブルコインの利回り商品を巡る銀行と暗号資産企業の対立によりコインベースが突然支持を撤回したことから、先週延期となった。

それでも、ビットゴーのマイク・ベルシCEOは楽観的な見方を崩していない。ウォール・ストリート・ジャーナルに対し、昨年の規制変更によってすべての金融機関が市場に参加可能となり、同社のアドレッサブル市場が実質2倍に広がったと語った。

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