BitMine Immersion Technologies(BMNR)の株価は3月31日に12%上昇し、19.78ドルで引けた。単日では近ごろで最も大きい上昇幅となった。オプションポジションの急転換と、B. Rileyが目標株価を30ドルから33ドルへ引き上げたことが重なった。
この動きにより、BitMine株は12月初旬から価格を抑え続けてきた下降チャネルの上限トレンドラインに迫った。ただし、今回の上昇の性質や機関投資家による買い圧力の不在から、これまでに失敗してきた突破が今回は成功するのか疑問が残る。
新規買いでなくショートスクイーズが12%上昇を主導
弱気(プット)オプション取引量と強気(コール)オプション取引量を比較するプット・コールレシオが、金曜日から月曜日にかけて何が起きたかを物語る。
3月27日、取引量レシオは1.04に急上昇し、数週間ぶりにプット取引がコール取引を上回った。オープンインタレスト比率は0.47だった。これは週末を控えての積極的な弱気ポジション形成を示す。3月31日になると、取引量レシオは0.52まで急落したが、オープンインタレスト比率は0.47で変わらなかった。
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オープンインタレストが変わらなかったということは、新たな大口ポジションが形成されなかったことを示す。取引量レシオの急落は、既存の弱気ポジションの解消が進んだことを意味する。この2つの組み合わせは、典型的なショートカバーによる急騰であり、新規買い手が本格的に参入したわけではなく、プットポジションを手仕舞う動きでBMNR株価を押し上げた。
もし今後、プット・コールレシオが再び上昇し、同時にオープンインタレストも増加すれば、それは上昇に対して新たな弱気ポジションが積み上がっていることを意味し、センチメントによって株価上昇が頭打ちになる可能性がある。ただし、今回のショートカバーは根本的な材料と重なったため、反発が継続する可能性もある。
ETH財務拡大とB.ライリーの33ドル目標が強気の根拠
BitMineは先週7万1179ETHを新規に取得し、2026年で最大の週間購入となった。この5週間の買い越しで、合計保有量は473万ETHとなり、イーサリアム流通量の3.92%に達した。企業全体の暗号資産・現金の保有額は107億ドル、年換算のステーキング収益は約1億7700万ドルとなっている。
B. Rileyは3月26日にBitMine株の目標株価を30ドルから33ドルへ引き上げ、引き続き「買い」評価を据え置いた。同社は、BitMineの機関投資家向けイーサリアム・ステーキングプラットフォーム「MAVAN」立ち上げを評価し、総保有量の約67%が既にステーキングされている点、およびフル稼働時の年換算リワードは約2億8500万ドルに達する可能性を指摘した。
イーサリアムの価格が直近24時間で3.6%上昇しており、BitMine株価には外部からの追い風がある。ETHの強さがBitMineの資産価値とステーキング収益見通しを直接押し上げる。
一方、機関投資家の売買圧力を測る出来高加重指標「チャイキン・マネー・フロー(CMF)」は、日足チャートで引き続きゼロラインを下回っている。2月23日から3月30日の間、株価とともにCMFも低下傾向を示した。
このパターンからは、大口の新規買いが入り続けていないことが分かる。足元の反発は、BMNR株そのものへの機関投資家の現物買いではなく、ショートカバーとイーサリアム強含みによるものとなっている。
BitMine株、チャネル上抜け確定には21ドル必要
ショートカバーと強い材料による追い風にもかかわらず、日足チャートではBitMine株が、12月以降すべてのブレイクアウト試行で跳ね返されてきた下降チャネルの上限に迫っている。1月初旬や3月中旬にも同様の突破失敗があり、この4カ月間の「罠」から抜け出せなかった。
モメンタム指標である相対力指数(RSI)には強気のダイバージェンスが現れており、より大きな転換への期待を支えている。11月21日から3月30日まで、株価は下落を続ける一方でRSIは安値を切り上げた。このダイバージェンスは、価格が下がっても売り勢力が弱まってきていることを示唆する。イーサリアムの追い風とMAVAN要因も加わり、強気筋が引き続き注視する理由を与えている。
しかし、上昇トレンドラインのブレイクを確定させるには、21.22ドル(21ドル台)より上で日足を終える必要がある。この水準は0.5フィボナッチ水準と一致し、現在の終値から7%の上昇となる。22.01ドルを上回ればブレイクアウトの可能性がさらに強まり、24.56ドルや場合によっては28.69ドルへの道が開ける。その先にはB. Rileyの上方修正ターゲットが控える。
一方、19.46ドルを維持できなければ、上昇圧力が尽きたシグナルとなる。17.88ドルを下回って終えた場合、BMNR株の下限チャネルが再び開かれ、17.12ドルのサポートが危険にさらされる。
現在、21ドル台は、ETHの勢いとMAVANステーキング収益によるチャネルブレイク確定と、トレンドライン再拒否でBitMine株価が17.88ドル付近に押し戻される展開とを分ける分水嶺となっている。