Bittensor(TAO)の価格は、過去24時間で10%超、直近1週間で22%上昇し、日足チャート上のカップ・アンド・ハンドルパターンからのブレイクアウトを拡大中である。
この上昇は売り圧力の和らぎとSNS上での関心急増に支えられている。一方で、レバレッジの偏り増加や短期足で出現しつつある弱気ダイバージェンスは、上値目標に向けた道筋が一直線ではない可能性を示唆している。
カップ・アンド・ハンドル型の上抜けで58%上昇
日足チャートは、1月下旬から3月中旬にかけて textbookなカップ・アンド・ハンドル型が形成されたことを示す。ハンドル内に出現したブルフラッグが、上昇傾向をさらに裏付けた。ブレイクアウトは3月23日に予兆があり、同日には確定し、Bittensorの価格は310ドルのレジスタンスゾーンを突破した。もともとのチャートでは670ドルの高値到達が示唆されていたが、目標値は調整されている。新目標は、記事末尾のTAO価格セクションを参照。
この動きは、指数平滑移動平均(EMA)のクロスオーバーによっても後押しされている。これは直近の価格動向に重み付けするトレンド指標である。3月14日、20日EMAが50日EMAを上抜けした。この強気のクロスオーバーが3月13日頃から形成され始めて以降、TAOはおよそ58%上昇した。
現在、より重要なクロスオーバーが接近中である。20日EMAが200日EMAに迫っており、日足で再び強気なクロスが形成されようとしている。
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AI系暗号資産のストーリー全体がTAOの動向を後押ししている。TAOサブネットステーキングは83万3000%急増しており、Bittensorエコシステムの成長とともに、ネイティブトークンへの需要とファンダメンタルズ面での裏付けを強化している。
しかし、この上昇も形成過程で売り圧には晒されてきた。取引所フローのデータが、売り手の動向を示している。
売り圧力後退、SNS上で存在感が今月最高に
ブレイクアウト形成時の3月23日、取引所へのTAO流入額は491万ドルに急増し、売り手がトークンを取引所に移動させているシグナルとなった。3月24日にはそのプレッシャーが2倍超の1339万ドルに跳ね上がり、懐疑的な投資家が上昇に売りで対抗しようとした。
それでもブレイクアウトは維持された。3月25日にはネット売り額が486万ドル程度まで急減し、売り圧が沈静化している。現物売り圧力が低下しながら価格上昇が継続することは、最初の分配フェーズが吸収されたことを示唆する。
Santiment指標の「ソーシャルドミナンス」(SNS上の言及シェア)がこの変化を裏付けている。3月24日、TAOのソーシャルドミナンスは0.35%に到達し、その後は月間最高の0.40%まで上昇。市場全体がブレイクアウトに注目しており、ストーリーの拡大余地が残されていることを示す。
売り手の縮小と共感拡大の組み合わせは、一般的に上昇トレンドの継続を後押しする。ただしデリバティブ市場のデータには、上値到達前の警戒材料も含まれている。
TAO価格予測と346ドルの分岐点
Binance TAO/USDTパーペチュアルの清算マップは、ブレイクアウトによる極端な傾斜を示している。直近7日間のポジションデータによれば、累積ロング清算レバレッジは2076万ドル、ショートは536万ドルと、全レバレッジの約8割がロング側に偏っている。急落時には一斉ロスカットが発生しやすい構造である。
8時間足チャートもこの懸念材料を裏付ける。3月15日から25日にかけ、TAOの価格は高値を更新しているが、モメンタム指標のRSIは逆に高値切り下げとなっている。これは短期足における典型的な弱気ダイバージェンスであり、価格上昇時でも勢いの弱まりを示している。
ダイバージェンスの確認は依然として保留状態である。現在または次の8時間足が346ドルを上回って終値を付ければ、高値更新の構造は維持され、ダイバージェンスは一時的に無効となる。しかし、この水準を突破できず、続く足がより低い終値となった場合、ダイバージェンスが確定する。その場合、調整が現実味を帯び、ロングに偏重したレバレッジ(80%)が巻き戻される可能性がある。
日足チャートでは、依然として上昇傾向が続く。344〜346ドルのゾーンを明確に上抜けて日足が確定すれば、ブレイクアウトの流れは維持される。この水準を上抜けると、364ドルが0.618のフィボナッチ・エクステンションに重なり、次の重要なレジスタンスとなる。このレベルを突破すれば、428ドル、532ドル、最終的にはカップウィズハンドルの計測ターゲット付近である600ドルへの道が開ける。
売り手が主導権を取り戻し、ダイバージェンスが現実化した場合、310ドルのブレイクアウトゾーンが最初のサポートとして注目される。このサポートを割り込むと、全体の強気構造が揺らぐ展開となる。
現時点では、346ドルが600ドルへの続伸とダイバージェンスによる310ドルへの調整を分ける分岐点である。