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ビットコイン価格、3万5000ドルを突破|ETFの承認に向け強気相場続く

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ヘッドライン

  • ビットコイン価格(BTC)は2日、直近の最高値であった3万5000ドルを突破し、22年5月ぶりとなる3万5500ドル台の高値をつけた
  • 10月29日にはビットコインは2月ぶりとなるゴールデンクロスが発生し、アナリストらは強気の見解を示した
  • 当社オン・チェーンアナリストのイブラハム・アジバデ氏は大口取引の増加やFOMCの金利の据え置きを考慮すれば4万ドル台への続伸もあると見ている
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ビットコイン価格(BTC)は2日、直近の最高値であった3万5000ドルを突破し、22年5月ぶりとなる3万5500ドル台の高値をつけた。本稿執筆時には3万5328ドルを推移している。10月29日にはビットコインは2月ぶりとなるゴールデンクロスが発生するなど、さまざまな強気指標からアナリストらはさらなる価格上昇を見据える。

当社オン・チェーンアナリスト、イブラハム・アジバデ氏は、「ビットコインが過去10日間で少なくとも7,000回の確認されたクジラ取引が行われた。10月24日に記録された1万7520回の大口取引は今年最多となる。大口取引の増加は強気の指標であり、法人や高額資産投資家からの需要の増加を示している。FOMCの金利の据え置きを考慮すれば4万ドル台への続伸も視野に入る」と示唆した。

オンチェーンデータアナリストのCrypto Sunmoon氏はクリプトクアントでビットコインの市場買い注文の指標「Take Buy Sell Ratio」を用いた見解を示した。同氏は「22年11月から12月にかけての低迷から『Take Buy Sell Ratio』指標が上昇し、ビットコインの市場センチメントが強気を示した。市場の買い注文が増加することで、上昇トレンドに移行する傾向がある。ビットコインは現在、1月の状況と同様にの市場買い注文が増加傾向にある」と指摘した

流入量・オプション取引の視点からも上昇の余地はまだある

暗号資産投資会社のコインシェアーズよれば、10月最終週に暗号資産市場は22年7月以来の最大週間流入となる3億2600万ドルの資金流入を記録。このうち、ビットコインは2億9600万ドルの流入を占め、最近の価格上昇は1500万ドルのビットコインへ投資商品への短期流入を促進した。流入の12%は米国からだが、最大の流入はカナダ、ドイツ、スイスから。現在の運用資産総額は378億ドルに達し、22年5月以来の最高を更新。ジェームズ・バターフィルリサーチ部長は「米国でのBitcoin ETF承認の期待が背景にあり、現物ベースのETFの承認は業界の大きな変化となる。同週の流入は過去最大の21位に過ぎない」と述べた。

ギャラクシー・デジタルのアレックス・ソーンリサーチ責任者は「ビットコイン価格が3万5750ドルから3万6000ドルに上昇する際、1%の増加ごとに投資家は2000万ドル分のビットコインを追加で購入する必要があるため、価格の上昇を起こす可能性がある。投資家が価格が上昇する際にガンマをショートしている、または価格が下がる際にガンマをロングしている場合、彼らはデルタニュートラルを維持するために追加でビットコインを購入する必要がある」と述べた

オプション取引は、購入者に後日一定の価格で資産を売買する権利を与えるデリバティブ契約。コールオプションは購入者に将来一定の価格で資産を買う権利を提供。市場上昇(強気)を予想する投資家はコールオプションを、下落(弱気)を予想する投資家はプットオプションを選ぶ。

  • ゴールデンクロスとは50日単純移動平均が200日単純移動平均を上回ったときに起きる。強気のトレンドパターンが強気に反転したことを示す。
  • ショートガンマとは、オプションの売りポジション(コールまたはプット)を持つ状態を指す。ショートガンマのポジションを持つ投資家は、市場のボラティリティが増すとリスクの増大を予想する。
  • ガンマスクイーズは、通常、コールオプションの買い手が大量に存在し、そのオプションの権利行使によって価格が上昇する場合に発生する。価格上昇に伴って、オプションのガンマが増加し、デルタ(価格に対するオプション価格の変動幅を表す指標)が急激に増加するため、オプションの買い手はさらに商品を買う必要が生じる。
  • デルタニュートラルは、ポートフォリオのデルタ(価格変動リスク)をゼロまたは近くに保つことを指す。

ビットコインETFの動向は?

米資産管理企業ヴァルキリーは30日、米国証券取引委員会(SEC)に提出しているビットコイン現物上場投資信託(ETF)の上場申請を修正した。現在、申請内容を修正していないのは、ウィズダムツリー、インヴェスコ、ギャラクシー、グローバルX、ハシュデックス、フランクリン・テンプルトンの6社となっている。

米コインデスクが1日に報じたところによれば、複数社がビットコインETFの流動性提供を検討していると、関係者が明らかにした。ブラックロックの資料によれば、ジェーンストリート、ヴァーチュ・ファイナンシャル、ジャンプ・トレーディング、ハドソン・リバー・トレーディングが、ブラックロックとその役割についての協議が進行中だという。SECのETF承認の可否に関しては、24年1月10日前後に結果が出る見込み。

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Shota Oba
国際関係の大学在籍中に国内ブロックチェーンメディアでのインターンを経て、2つの海外暗号資産取引所にてインターントレーニング生として従事。現在は、ジャーナリストとしてテクニカル、ファンダメンタル分析を問わずに日本暗号資産市場を中心に分析を行う。暗号資産取引は2021年より行っており、経済・社会情勢にも興味を持つ。
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