カルダノの価格はここ数日、下落圧力にさらされており、ADAは弱気基調が強まる中で値を下げている。
この下落は、特に長期保有者(LTH)が弱気相場で売却に動いたことが背景にあり、さらなる下落の可能性を示唆している。一方で、クジラ(大口投資家)がこうした売却圧力を相殺する動きを見せている。
カルダノのクジラたちがADAを救おうと試みる
カルダノの長期保有者は最近、不安の兆しを見せ、市場全体の下落局面でADAを売却している。オンチェーンデータによれば、彼らの売却は過去2か月で最高水準に達し、通常は安定している投資家層のセンチメントに変化が生じている。
SponsoredLTHによる売却は警戒すべき動きである。このグループは価格動向に大きな影響を及ぼす存在として知られており、信頼が揺らぐと長期的な下落につながることが多い。今回の行動もまた、ADAの短期的なパフォーマンスに重しとなる可能性がある。
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一方で、クジラはこうした下落圧力を吸収する姿勢を見せている。ADA価格が軟調に推移する中、100万から10億ADAを保有するアドレスがわずか3日間で4億6000万トークン超を買い集めた。本稿執筆時点で、この蓄積分の評価額は3億7500万ドルを上回っている。
この動きは、カルダノの長期的な成長可能性に対するクジラの確信を示すものである。LTHが市場に放出した供給を吸収することで、クジラは価格の下支えを試みている。こうした動きは、ADAが重要なサポートラインを割り込むのを防ぐ上で決定的な役割を果たす可能性がある。
ADA価格、調整の可能性
カルダノの価格チャートは現在、弱気の典型であるダブルトップを形成しつつある。ネックラインは0.80ドルに位置し、ADAはその直上の0.81ドルにとどまっており、崩壊回避の余地はほとんどない状況だ。
ADAが0.80ドルを割り込めば、ダブルトップが確定し、アルトコインの一段安につながる可能性が高い。これは現水準から約14%の下落余地を意味し、弱気トレンドの継続を示すものとなる。
ただし、クジラの買い集めが効果を発揮すれば、ADAは0.80ドルを維持したうえで反発し、0.83ドルを回復する可能性がある。この水準を明確に突破すれば、0.90ドルを視野に入れる展開となり、弱気シナリオを否定して短期的な楽観を取り戻すことにつながるだろう。