過去2か月間、「スマートマネー」ウォレットはカルダノ(ADA)の買い増しを継続している。一方で同暗号資産の価格は下落傾向にある。
これに対し、小規模なリテールウォレットは過去3週間にわたりADAを売却してきた。投資家行動のこの乖離は、カルダノにとって転換点となる可能性を示唆する。
SponsoredADAクジラの買い増しと個人売り圧力が対照
ADAも市場全体同様に大きな変動を経験している。過去2か月で、アルトコイン価格は約19%下落した。2026年1月の初期ラリー後、価格は急落し、年初来の上昇分の多くを失った。
BeInCrypto Marketsのデータによれば、本稿執筆時点でADAは0.35ドルで取引されていた。直近24時間で2%超の小幅回復をみせている。この動きは市場全体の反発と一致する。
価格の弱さにもかかわらず、オンチェーンデータは大口保有者による継続的な買い増しを示している。ブロックチェーン分析企業Santimentによれば、10万ADA以上1億ADA未満を持つ大口アドレスは、過去2か月で4億5470万ADAを積み増した。
最近のこうしたクジラによる買い増し額は1億6142万ドルに上る。大口投資家の確信の強さを示す動きである。
ウォレットデータを詳しく見ると、1000万ADA超1億ADA未満のアドレスが一貫してADAの保有量を増やしていることがわかる。
一方で、100万超1000万ADA未満や10万超100万ADA未満のウォレットでは、一時的に買いが減速した。だが、2026年1月に再び積み増しが進んでいる。
Sponsored Sponsored同時に、リテール投資家は売却を続けている。100ADA以下を保有する小口投資家たちは、過去3週間で2万2000ADA、約7810ドル分を売却した。
Santimentは、クジラの買い増しとリテールの投げ売りが同時に起こる場合、市場が安定化した後に回復が見込まれると分析している。
「クジラが買い増し、リテールが売却する局面は、歴史的にみても暗号資産市場が落ち着いた後に反発が起きやすい理想的なセットアップである」と投稿は伝えている。
一方、基礎的な普及状況も強い。ADAの保有者数は11月の317万から322万8000件に増加した。AdaStatの集計によると、5万件のウォレット増がカルダノ・エコシステムへの安定した関心を物語る。
SponsoredカルダノのDeFiエコシステムも堅調を維持している。DefiLlamaによれば、DeFiプロトコルにおける預け入れ資産(TVL)は1億6187万ドルと、直近24時間で1.53%増加した。
TVLは10月以降、4億6000万ADA近くで推移しており、価格低迷にもかかわらず資本がとどまっていることが示されている。
ADA価格の今後の見通しと展望
今後注目すべきは、採用拡大とクジラによる継続的な買い増しが本当に価格上昇につながるかという点だ。
テクニカル的観点からは、トレンド転換の初期サインを指摘するアナリストもいる。あるアナリストは最新のX投稿で、ADAは過去にも需要が集中した価格帯で推移しており、明確な買い増しが確認されると述べた。
Sponsored Sponsored同アナリストによれば、この水準での継続的な反応が上昇転換の確率を高めるという。現状を踏まえ、上値目標として0.6386ドル、0.9358ドル、1.3285ドルの3水準を挙げている。
「サポートゾーン上で推移すればリスクは管理下にある」とアナリストは補足した。
一方で、上昇シナリオには短期的な課題も残る。別のアナリストは、ADAが依然として主要レジスタンスを下回っており、チャート上には2つの大きな売り壁が確認できると指摘した。
売り壁とは、特定価格帯に大型の売り注文が集中し、上昇を抑える抵抗帯を生む現象を指す。十分な買い圧力がこの供給を吸収するまで、価格の上昇は止まるか反転のおそれがある。
このように、買い増しデータや普及状況は長期的な上昇見通しを支えるが、ADAの持続的回復にはこれらのレジスタンス突破が求められる。