暗号資産市場では2025年12月第3週に、約666億4,000万ドル相当のトークンが一斉にロック解除される。 レイヤーゼロ(ZRO)、アービトラム(ARB)、セイ(SEI)などの主要プロジェクトが、今後7日間でトークン供給を開始する見通し。
これらのロック解除は短期的な変動性を高め、市場全体の価格動向に影響を与える可能性がある。以下、各プロジェクトごとに注目ポイントをまとめる。
Sponsored1. レイヤーゼロ(ZRO)
- ロック解除日:12月20日
- ロック解除されるトークン数:2571万ZRO(総供給量の2.57%)
- 現在の流通供給量:2億260万ZRO
- 総供給量:10億ZRO
LayerZeroは異なるブロックチェーンを接続するインターオペラビリティ・プロトコル。主な目的は、シームレスなクロスチェーン通信の実現。したがって、分散型アプリケーション(dApps)が複数のブロックチェーン間で相互にやり取りできるようにする。従来型のブリッジモデルに依存しない点も特徴。
チームは12月20日に2571万トークンを放出する予定で、時価は約38億3100万ドル。このうち6.79%が新規供給分となる。
LayerZeroは戦略的パートナーに1342万ZROを付与。コア貢献者には1063万ZROを分配。さらに、チームが買い戻したトークンとして167万ZROを割り当てる。
2. アービトラム(ARB)
- ロック解除日:12月16日
- ロック解除されるトークン数:9265万ARB(総供給量の0.93%)
- 現在の流通供給量:56億ARB
- 総供給量:100億ARB
アービトラムはイーサリアム(ETH)向けに構築されたレイヤー2スケーリングソリューション。取引の高速化とコストの削減を図りつつ、イーサリアム・ネットワークのセキュリティも維持。オプティミスティック・ロールアップと呼ばれる手法で、トランザクションをオフチェーンで処理し、イーサリアムのメインネットに検証用として提出するのが特徴。
12月16日、アービトラムは9265万トークン(時価19億3000万ドル)を市場に放出。これは現在の流通供給量の1.90%に相当。
アービトラムはアンロックされた供給のうち5613万ARBを、チーム・将来のチーム・アドバイザーへ付与。また、投資家に対して3652万トークンが提供される。
3. Sei(SEI)
- ロック解除日:12月15日
- ロック解除されるトークン数:5556万SEI(総供給量の0.55%)
- 現在の流通供給量:64億9000万SEI
- 総供給量:100億SEI
セイはCosmos SDK上に構築されたレイヤー1ブロックチェーン。分散型金融(DeFi)やその他のdApps向けに高性能なインフラを提供する。
セイは12月15日に5556万トークン(時価約6億9800万ドル)をアンロック予定。このトークンは現在の流通供給量の1.08%を占める。全アンロック分はチームが受け取る。
このほかにも、12月第3週にはLista DAO(LISTA)、ZKsync(ZK)、ApeCoin(APE)などのプロジェクトによる主要トークンのロック解除が予定されており、市場全体の供給増加に寄与する見込み。