4月の幕開けとともに、暗号資産のクジラが3つのトークンで再ポジショニングを進めている。オンチェーンでの蓄積が、発展中の上昇傾向のチャートパターンと合致している状況。
クジラの蓄積パターンを追跡するBeInCryptoのアナリストは、3月末から4月初頭にかけて大口保有者が新たなポジション構築を始めた3つの銘柄を特定した。それぞれの買いは、価格チャート上の特定のテクニカルシグナルと直結している。
チェーンリンク(LINK)
Chainlinkは、4月序盤からクジラによる暗号資産取引が再び活発化している最初のトークンの一つ。Chainlinkとクオンツ(次に紹介するトークン)はどちらも現実資産のトークン化(RWA)分野で事業を展開しており、RWAインフラへの関心の高まりが大口投資家を再び呼び込んでいる模様。
3月下旬にはエクスポージャーを着実に縮小していたLINKクジラだが、直近では動きを反転。Santimentによるオンチェーンデータでは、クジラ保有分の供給量が6億7350万LINKから6億7451万LINKに増加した。この約101万LINKの増加分は、現在価格で約900万ドル相当。
このタイミングでは、日足チャート上で上昇ダイバージェンスが形成されている。1月25日から3月29日にかけて、価格は安値を更新する一方、モメンタム指標であるRSI(相対力指数)は高値を切り上げて推移した。
同様のセットアップは今年1月25日から3月8日にも見られた。その際はダイバージェンス確定後にLINKが約20%上昇し、20日指数移動平均線(EMA)を回復した。
クジラは、この値動きの再現を狙って現在ポジションを構築している模様。LINKは現在、20日EMAである8.87ドル近辺で推移。
この水準で維持できれば、ダイバージェンスが有効となり、まず9.97ドルへの展開が期待できる。一方、8.87ドルを維持できなければ8.20ドルまで下落するリスクがあり、現行のダイバージェンスセットアップが無効化される。
クアント(QNT)
クオンツも、4月序盤にクジラ買いを集めているRWA関連トークン。ただし、Chainlinkがダイバージェンス形成によるテクニカル裏付けを伴うのに対し、QNTのブレイクアウトはまだ確定していない。
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Santimentデータによれば、3月29日以降クジラ保有分は788万QNTから790万QNTに増加。この約2万QNTの積み増し分は直近価格で約140万ドル相当。蓄積は一回の大口ではなく、3月29日と3月31日の2回でまとまって行われた。昨日以降、クジラは保有量を減らしておらず、形成中の上昇パターンを意識している可能性。
日足チャートでは「カップ・アンド・ハンドル」パターンが観察でき、理論ターゲットは約30%の上昇。ハンドル部分は下落チャネル内で価格が横ばい推移し、まだ形成途上。現在のローソク足には上ヒゲがなく、終日一貫して買い圧力が確認できる。
ただし、ハンドル部分のブレイクはまだ未達。QNTはまず72.63ドルを超えてハンドルレンジを脱し、次に0.618水準の80.84ドル(重要ゾーン)を上抜ける必要がある。だが、84.45ドルを明確に超えて初めて理論的な上昇目標である89.05ドル、さらには102.32ドル以上への展開が期待できる。
一方、67.56ドルを割り込むとカップ形成が弱まる。クジラのポジション取りは早期かつ信念が感じられるが、チャートパターンとしての確定にはさらなる確認が必要。ただし、LINKの上昇が続けばQNTもセンチメントの後押しで上値を追う展開となる可能性。
ビットコインキャッシュ(BCH)
ビットコインキャッシュは、4月直前にクジラによる積極的なポジション構築が観察された3つ目のトークン。
BCHクジラの中でも最大級となる保有層(1万~10万BCHのアドレス)は、3月29日以降で保有量を452万BCHから478万BCHまで増やした。その積み増し分は約26万BCH、現行価格でおよそ1億2000万ドル相当。
3月29日以前は、この層には大きな変動は見られなかった。今回の急激な蓄積スパイクは明らかな異常値。
12時間足チャート上でトリガーが明確となっている。BCHは約8.80%の上昇が想定されるダブルボトム構造を形成中。パターンは3月29日頃に確認され、同日にクジラの買い増しも急増した。ネックラインは486.20ドル付近。489.10ドル超で明確なブレイクアウトが成立し、500ドルの心理的節目、続いて529ドルや潜在的に534ドルへの道が開かれる。
下値では、459.40ドルが最初の警告水準となる。ダブルボトムのサポートである446.70ドルを下回ると構造が大きく弱まり、423.50ドルまで下落余地が広がる。現状では、486.20ドルがダブルボトムブレイクアウトで529ドル方向を示すか、446.70ドル未満のレンジ安値へ戻すかの分岐点。