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CZ、コインベースにBNBプロジェクトの上場を促す

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編集:
Shota Oba

16日 10月 2025年 20:17 JST
Trusted-確かな情報源
  • CZは、コインベースにBNBチェーンのプロジェクトをもっと上場するよう促し、コインベースがBNBを公式上場ロードマップに追加した後、競争が再燃した。
  • この動きは「CEX上場戦争」を加速させ、BinanceやCoinbaseなどの取引所間で手数料、公平性、透明性に関する議論を浮き彫りにしている。
  • 業界のリーダーたちは協力を象徴的と見ているが、流動性と影響力を巡る競争が戦略的な緊張を保っている。
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バイナンスとコインベースの間で続く競争が再燃した。バイナンス創設者のチャンポン・ジャオ(CZ)氏が、コインベースに対し「BNBチェーン上のプロジェクトをもっと上場すべきだ」と公に呼びかけたことが発端となった。

これは、コインベースがBNBを上場計画に加え、バイナンス関連トークンの取り扱い意向を示した直後の出来事だった。

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CZ、コインベースにBNBチェーンプロジェクトの上場を要請

CZ氏は、世界最大級の2つの中央集権型取引所(CEX)であるバイナンスとコインベースの間に「より開かれた相互関係」を求めた。この発言は、上場手数料やクロスチェーンの公平性などをめぐるSNS上での議論が高まる中で投稿された。

コインベースには、もっとBNBチェーンのプロジェクトを上場してほしい。バイナンスはすでにいくつかのBase系プロジェクトを上場している。コインベースがBNBチェーンのプロジェクトを一つも扱っていないのは驚きだ。BNBチェーンは非常に活発なエコシステムだ。取引ではなく、オープンで包括的であることを目的に提案している。また、それは取引所にとってもプラスになるだろう —— チャンポン・ジャオ(CZ)

CZ氏の投稿は、コインベースのプロダクト責任者でBase創設者のジェシー・ポラック氏が上場手数料問題に言及した投稿を受けたものだ。続くスレッドでは、Baseプロジェクトの開発者が「バイナンスへの上場には高額な費用が必要だった」と主張し、議論が炎上した。

この論争は瞬く間に拡散し、X(旧Twitter)では「CEX上場戦争(Listing Wars)」と呼ばれる状況へと発展した。

一方で、コインベースはBNBを上場候補リストに追加しており、両社間では珍しく直接的な関与が見られた。この動きは一見、相互理解の表れのようにも映るが、業界内では戦略的な意図を含むものと分析されている。

なお、コインベースは上場が「技術的な準備状況やマーケットメイキング条件」に左右されると説明。完全な取引開始までは一定の時間を要する見込みだとBeInCryptoの報道は伝えている。

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それでも、今回の発表は暗号資産コミュニティの間でさまざまな憶測を呼んでいる。コインベースは本気でBNBエコシステムを取り込む意図があるのか、それとも単に注目を集めるためのシグナルなのか。

「上場戦争」がCEX間の対立を浮き彫りに

今回の論争は、取引所間の競争構造を改めて浮き彫りにした。批評家の一部は、バイナンスが高額な上場手数料と選択的な審査体制を用いていると批判している。

一方のコインベースも、「透明性と公平性」を掲げる一方で、非イーサリアム系エコシステムのトークン上場が遅いとの批判を受けており、完全にクリーンな立場とは言えない。

こうした中で、MEXC取引所の最高戦略責任者セシリア・シュエ氏は、より実務的な観点から業界構造を分析した。

MEXCの第一原則は明確です。ユーザーの需要に応えるために、より多くのトークンをより迅速に上場することです。上場手数料は請求しますが、その金額は小さく、主要CEXの中でも最も低い水準にあります。手数料は主にプロジェクトの立ち上げ支援に活用しています —— セシリア・シュエ(MEXC取引所CSO)

シュエ氏はまた、各取引所が成長段階や流動性水準に応じて異なるビジネスモデルを採用しており、「手数料ベースのモデルが必ずしも不公平ではない」とも指摘した。

こうした冷静な分析は、バイナンスとコインベースの間で過熱する“部族主義”的な論争の中で一部の投資家から共感を集めている。

コインベースがBNBを象徴的に取り込んだことは、取引所間の「孤立」から「相互運用性」への移行を示唆している。これは、ユーザーや規制当局がますます求める方向性でもある。

とはいえ、協調的な姿勢の裏では、依然として「上場をめぐる覇権争い」が続いている。流動性とナラティブ(市場ストーリー)を支配する競争が激化する中、取引所間の一見友好的な動きも、戦略的計算に基づくものと言える。

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