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アンソニー・スカラムッチ氏「CLARITY法案は成立困難」―暗号資産市場の波乱を予測

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Shigeki Mori

31日 3月 2026年 23:01 JST
  • スカラムッチ氏は、クラリティ法案で上院の60票を獲得するのは「現時点ではほぼ不可能だ」と述べた。
  • トランプ氏の就任前のミームコインによる利益が、超党派の暗号資産法案への支持を損なった。
  • 規制の明確化がなければ、ソラナ、アバランチ、TONなどのレイヤー1トークンは宙に浮いた状態が続く。
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アンソニー・スカラムッチ氏は31日、トランプ米大統領自身の政治的判断によってCLARITY法案が事実上葬られたと警告する。トランプ政権一期目でホワイトハウス広報部長に就任し、わずか11日で解雇された同氏は、現政権下では暗号資産市場が荒れる展開が続くと予測する。

スカラムッチ氏の批判は、トランプ政権内部での実体験に基づく重みを持つ。同氏は短期間の在任について、大統領の方針と根本的な対立があったと振り返る。

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「私は大統領と特定の問題で激しく対立した。同氏は人の意見を聞くのを好まない。人が自分の話を聞くことだけを望む。これは現在の戦争において重大な問題だ」とスカラムッチ氏はBeInCryptoに語った。

CLARITY法案が成立困難な3つの理由

元ホワイトハウス広報部長のスカラムッチ氏は、暗号資産立法が停止状態にある理由として、3層構造の論点を掲げる。同氏による弱気の規制見通しが示される中、ビットコインは本稿執筆時点で6万6000ドル前後を推移し、2025年10月の過去最高値12万6000ドル超から45%以上下落している。

BeInCryptoのインタビューで、スカラムッチ氏はトランプ氏が就任前にミームコインをローンチし、推定6億ドルから7億ドルを得たことが、最初の政治的抵抗を生んだと語る。

また、暗号資産への理解を示していた民主党議員も今や大統領に立法上の勝利を与える気はないという。同氏はミームコインでの巨額収入が議会のトランプ氏反対派に「大きな嫌悪感」を残したと述べる。

「大統領に反対する者が、今このタイミングで暗号資産政策において同氏に勝利を許すとは思えない」- アンソニー・スカラムッチ氏

2層目についてスカラムッチ氏は、トランプ氏のグリーンランドへの領土的な示威行動を挙げる。NATO同盟国の主権を脅かす発言が、超党派規制に賛成し得た議員すら遠ざけたという。

3つ目であり最も過小評価されている要因は、イランへの米軍事作戦である。スカラムッチ氏は2千億ドルの国防費増額要求を挙げ、戦争が政治的リソースを圧迫していると指摘。同氏は、議会への事前通知なしに一方的に開始されたと批判する。

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60票の獲得は極めて困難な情勢

スカラムッチ氏は、現状でフィリバスターを突破する60票を上院で集めるのはほぼ不可能と明言。CLARITY法案は2025年7月に下院で賛成294・反対134の超党派多数で可決したが、上院ではステーブルコイン利回りを巡る争いや、より広範な政治的対立で停滞したまま。

同氏は、2026年11月中間選挙前のタイミングを逃すと、実質的な暗号資産規制は今後数年棚上げされかねないと警告。CLARITY法案が成立しなければ、ソラナ、アバランチ、TONなどレイヤー1トークンは停滞が続くとの見方を示す。

規制の停滞は、デジタル資産トレジャリー(DAT)全体の売り圧力にも直結する。スカラムッチ氏はDAT企業の多くが打撃を受け、この分野はベアマーケット入りしたと述べた。

規制面での弱気見通しの一方で、スカラムッチ氏はビットコインの長期強気姿勢を堅持。「ビットコインは乱高下しつつも上昇基調」と予測し、立法の進展なしにレイヤー1ネットワークの本格的なトークン化は開花しないと強調。

同氏はマイクロストラテジーのビットコイン積み増し戦略をアップルの初代iPhoneと比較し、不透明感の先に普及が訪れると主張。ビットコインはやがて1枚100万ドルに到達し、高齢で懐疑的な投資家から若年層への世代間資産移転がその原動力になると見る。

現時点では、市場は推移を見守る構え。CLARITY法案が通過すれば、強烈な上昇相場を想定。成立しなければ、2026年を特徴づける今のような乱高下が続く見通し。

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