イーサリアム(ETH)のブロックチェーン開発者は8日、エクセキューションレイヤー会議で、次期アップグレード「DenCun」アップグレードの実装内容に合意した。
同アップグレードには、データのストレージを増やし、ガス代を削減するように設計された5つのイーサリアム改善提案(EIP)が含まれている。その中でも最も注目されているのがEIP-4844(Proto-Danksharding)だ。EIP-4844では、ブロックチェーンネットワークを異なるデータベースに分割し、イーサリアム上でトランザクションのスペースを増やすことが目的。この分割は「シャーディング」と呼ばれる。イーサリアムはシャーディングを通じて、スケーラビリティ問題を改善を目指す。EIP4844が実装されると、ロールアップの使用コストが推定20倍低減される。
Sponsored- EIP-1153:オンチェーンでのデータ保存の手数料を引き下げ、ブロックスペースを改善しネットワーク全体の効率性を向上
- EIP-4788 – ブロックチェーン上の情報を確実に検証できるようにすることで、ステーキングプールやブリッジングアプリケーションなどのさまざまなスマートコントラクトが利益を得られるようにする
- EIP-5656 – イーサリアム仮想マシンに関連するマイナーなコード変更を追加
- EIP-6780 – スマートコントラクトを終了させる可能性のあるオペコード(SELFDESTRUCT)を排除するためセキュリティが向上
同会議でイーサリアム財団プロトコルサポートリードのティム・ベイコ氏は「我々はまた、フォークに他の何かを追加することはない」と述べ、DenCunのアップグレード内容が決定。同アップグレードは2023年末までに実装予定とされている。