イーサリアム財団は2月13日、バスティアン・アウエ氏を暫定共同エグゼクティブ・ディレクターに任命した。同財団はこの人事を、組織の永続性と「サイファーパンク」的価値観への戦略的転換と位置付けている。
アウエ氏は、約1年間この職を務めたトマシュ・スタンチャック氏の後任となる。今後はシアオ・ウェイ氏と共に財団を率いる。
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この交代は、イーサリアム・ブロックチェーンの非営利団体管理者が運営効率と、「1000年以上」ネットワークを存続させるという使命の両立を図る中で行われた。
アウエ氏は、これまで財団の経営陣と助成金や運営面で連携しており、豊富な組織知識を持つ。
同氏は声明の中で、ネットワークのイデオロギー的原点へ回帰する方針を強調し、「本物の承認不要インフラ」を最優先課題とすると誓った。
「EFの使命は、真の承認不要インフラ、つまりサイファーパンクの精神そのものを構築することだ。イーサリアムは私たちより長く存続すべきであり、その強靭性を担保するのが当初から私たちの役割だった」とアウエ氏は述べている。
この発言は、ブロックチェーンネットワークの戦略的優先順位の見直しを示唆する。短期的な業界トレンドに流されず、プロトコルが数世紀に及ぶ地政学的・技術的変化を生き抜ける強靭性の確保が目標。
特筆すべきは、スタンチャック氏在任中に、ブロックチェーンネットワーク指導体制の抜本的再編フェーズが始まった点である。
Sponsored同氏が就任したのは約1年前、財団が業界内からの怠慢や官僚的硬直化との批判が強まっていた時期だった。
スタンチャック氏は組織内に緊張感をもたらし、財団は内部チームの効率化と、開発者エコシステム全般への関与拡大に舵を切った。
財団は、同氏の指導が市場の激変期における組織運営の「成熟化」に大きく貢献したと評価している。
「EFにおける1年間で、トマシュ氏は財団内の多くの部分の効率化を大きく推進し、EFを外部の状況変化により敏感に反応できる組織へと変革させた。彼は新たなエネルギーをもたらしてくれたことで、財団は従来の枠外のチャレンジも日常的にこなすようになった」と、イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は述べている。
組織体制が安定した中で、アウエ氏の起用は、緊急対応から本質的な永続性確保へのフォーカス転換を象徴する。
また、こうした指導体制の継承策は、市場全体の変動が広がる中で発表された。
イーサリアムは過去24時間で約5.5%上昇し、2000ドル水準を回復。本稿執筆時点でおよそ2051ドルで取引されている。
この価格上昇は、年初来不調の市場全体を横目に際立っている。
ETHは直近3カ月で約36%下落しており、アウエ氏が財団を「千年ビジョン」に導こうとする環境の荒波を示す。