イーサリアム(ETH)の12月の価格動向は、3,000ドル付近の狭いレンジとなり、ブレイクアウトの可能性を示唆する一方、オンチェーン・データでは異常なシグナルが観測された。
これらのシグナルとは何か、またETH価格にとってプラスかマイナスか。
Sponsoredイーサリアム取引件数、12月に急増
CryptoQuantのデータによると、12月末にイーサリアム・ネットワーク上の取引数が急増した。1日あたりの取引数は210万件を超え、2023年以降で最高水準。
Etherscanのデータによれば、これは過去10年で記録された最大の数値でもある。
注目すべきは、この急増がETHが4,500ドル超から約2,900ドルまで大きく下落した局面でも発生した点である。データからは価格とオンチェーン利用状況の明確な乖離が読み取れる。
このスパイクは大規模なETH流通も示唆する。保有者が特定の戦略準備に動いている可能性もある。
「イーサリアムは1日で2,230,801件の取引を処理し、10年の歴史で過去最高を記録した。ガス代は0.01ドル未満。ファイナリティは安定。混雑なし。波乱なし。数年間のスケーリングの成果で、利用がL1に戻ってきている。パフォーマンスがユーザーを引きつける要因となっている」 と投資家BMNR Bullzはコメントした。
CryptoQuantの著者による分析では、このような急増は下落トレンド中に現れる場合はパニック売りのシグナルとなる。しかしファンダメンタルズが強ければ、ETHの成長余地を示す。
Sponsoredシグナルが中立的であっても、ややプラスに傾く可能性が高い。これを裏付ける2つの指標がある。
1つ目は、イーサリアム上で展開されたスマートコントラクト数の過去最高更新である。2025年第4四半期には870万件超の新規コントラクトが展開され、記録を更新した。
この数値は前四半期までを大きく上回り、エコシステム拡大の力強さを示す。ETH送金需要の高まりの背景でもある。
開発者は決済レイヤーとしてイーサリアムを利用する傾向が強まっている。成長の要因は、現実資産トークン化(RWA)、ステーブルコイン取引活性化、基幹インフラの進展。
2つ目はETHのステーキングキュー増加である。12月末時点でバリデータエントリーキューの総数が拡大し、合計89万ETHが並んだ。BitmineのETHステーキングがこの急増を後押しした可能性がある。
ETHステーキングキューへの流入増加は、ネットワーク上の取引急増と同時期に発生した。このタイミングもスパイクの説明材料となる。
こうしたオンチェーンの上向きシグナルにもかかわらず、ETH価格は3,000ドル付近にとどまる。BeInCryptoの最近の分析では、ETHが弱気の兆候を形成、米国投資家からの売り圧力も重なっている。