イーサリアム(ETH)は過去24時間で2%以上下落し、一時4,500ドルを割り込んだが、その後4,600ドル台まで回復した。この下落は暗号資産市場全体の下落局面で発生し、時価総額は2,400億ドル以上減少、清算額は10億ドル近くに達した。ただし、強い売り圧力が見られる一方で、オンチェーンデータやテクニカル指標は依然として強気派が優勢であることを示している。
年間2番目の取引所流入、売り圧力を示唆
8月14日、取引所に移動したETHは2,594,168枚となり、2025年で2番目に高い水準を記録。これは2月3日の3,264,688ETH以来の規模となった。

取引所流入は通常、売り圧力の兆候とされる。今回の急増は、主要な売り手の一つであるイーサリアム財団ウォレットの動きが一因とみられる。
過去の事例では、大幅な取引所流入の局地的ピークは価格下落に直結しており、特に今年前半は流入急増後に急落する展開が多かった。
しかし、7月18日(2,381,361ETH)や8月12日(2,335,642ETH)の流入は、下降局面ではなく上昇トレンド下で発生しており、強い買いが売り圧力を吸収している。この需給バランスが強気基調の維持要因となっている。
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大口保有者の流入、買い需要の強さを示す
総供給の0.1%以上を保有する大口ウォレットへの流入は引き続き強い。8月13日に小幅減少したが、7日間変化率は+98.71%、90日間では+255.27%と急増している。これらのウォレットは下落時の買い増しで知られる。

例えば、7月31日から8月1日にかけてETH価格が3,781ドルから3,577ドルに下落した際、大口流入は240,190ETHから687,290ETHへ急増した。
短期的な調整後も流入は月次高値を更新し続け、8月13日には725,000ETHに達し、その後も617,000ETH超で推移。資金力のある買い手がポジションを構築し続けていることを示す。
取引所流入は売却の可能性を測る一方、大口保有者流入は有力投資家の蓄積動向を示す指標となる。
価格構造は維持、強気優位
テクニカル面では、ETH価格は上昇トレンドを維持。直近の下落時も4,480ドルが強いサポートとなった。抵抗は4,785ドルで、突破すれば心理的節目の5,000ドル、さらに5,175ドルまでの上昇が視野に入る。

ブル・ベアパワーインジケーターは引き続き買い手優勢を示し、取引所流入の急増にもかかわらず売り手が主導権を握っていない。
強気シナリオを否定するには、4,480ドルを明確に割り込む終値が必要であり、加えて取引所流入の増加と30日間の大口流入減少が条件となるが、現状これらは発生していない。
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