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ブテリン氏、イーサリアムでトリレンマ克服に道筋

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編集:
Shigeki Mori

05日 1月 2026年 09:27 JST
  • ヴィタリック・ブテリン氏は、イーサリアムがZK-EVMと新たなデータ処理手法を統合したことで、長年のスケーラビリティ問題が解決したと述べた。
  • 彼は、この技術が実際のコード上で稼働し、分散性を維持したままイーサリアムが大量のデータ処理を可能にすると主張している。
  • しかし、ブテリン氏はセキュリティの完全強化には数年を要し、コアバリデーションの変更も今後数年以内には予定されていないと警告した。
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イーサリアム共同創設者のヴィタリック・ブテリン氏は、プライバシー保護とデータ処理を高度化する新技術の進展により、ブロックチェーンが長年抱えてきた「分散性・安全性・拡張性」の三立を巡る課題、いわゆるブロックチェーントリレンマは実質的に解決段階に入ったとの認識を示した。

分散型金融(DeFi)やトークン経済の基盤として期待されるイーサリアムの性能向上は、暗号資産の実用性と信頼性を大きく押し上げる可能性がある。一方で、これらの技術を本格的に安全運用できる水準にまで引き上げるには、なお数年を要するとの見方も示し、拙速な実装には慎重姿勢をにじませた。

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ブテリン氏、2030年までの完全なセキュリティ計画を提示

1月3日、Xへの投稿で、ブテリン氏はゼロ知識(ZK)バーチャルマシンの統合によってイーサリアムの能力が大きく変わったと述べた。

同氏は、この転換がZK-EVMデータ分散手法「PeerDAS」の組み合わせによってもたらされたと付け加えた。

「これは小さな改良ではなく、イーサリアムを根本的に新しく、より強力な分散型ネットワークへと変貌させるものだ」と同氏は述べた。

同氏は、この組み合わせによって、分散性・セキュリティ・高帯域幅の同時達成というエンジニアリング上の難題「ブロックチェーン・トリレンマ」が解決できると主張した。

ブテリン氏は、改良後のアーキテクチャを「コンセンサス機能を持つビットトレント」と例え、分散性を重視しながらもデータ処理量に課題を抱えるビットコインのモデルと対比した。

この新たなアップグレードにより、イーサリアムは、分散型台帳のセキュリティを維持しつつ、巨大なファイル共有ネットワークに匹敵するデータ処理が可能になったと同氏は述べた。

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「トリレンマの解決には成功した。これは理論上ではなく、実際に稼働するコードで実現されている。その半分(データ可用性サンプリング)は現時点ですでにメインネット上にあり、もう半分(ZK-EVM)は今日のパフォーマンスで本番クオリティに達している。残る課題は安全性である」と同氏は指摘した。

ただし、このビジョン実現のためのロードマップは長期にわたる。

ブテリン氏は、技術自体は「本番レベルのパフォーマンス」に到達したと強調したが、システムの安全性確保にはまだ多くの作業が残されていると認めた。

同氏のタイムラインによれば、ZK-EVMがブロック検証の主流手法となるのは2027年から2030年の間となる見込み。これにより、基礎データを公開せず、より高速かつ低コストで取引検証が実現する。

それまでの間、ネットワークは段階的なアップグレードを実施する計画。

今年は、ガス代上限の引き上げが予定されている。取引提案者とブロック構築者を分離し、各ブロックが処理できる作業量を拡大する新たなプロトコル開発がこれを可能にする。

さらに将来的には、「分散型ブロック構築」を目指す方針をブテリン氏は示した。これは、1つの組織が全取引セットを組み立てることのない仕組みである。

同氏によれば、権限の分散により、中央集権的な検閲リスクが減少し、取引がより広範囲・均等に処理されるようになるという。

「長期的な理想は、フルブロックが一つの場所に構成されない未来を実現することだ。しばらくは必要とはならないが、少なくともその能力を持つことを目指す価値はあると私は考えている」とブテリン氏は記している。

この技術的転換は、イーサリアムが高速かつ低コストなブロックチェーンとの厳しい競争に直面し、開発者が次世代スケーリングソリューションの導入を急ぐ中で起きている。

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