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政府閉鎖が続く中、FRB議事録が利下げの道筋を示す見込み

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著者:
FXStreet

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編集:
Shota Oba

09日 10月 2025年 05:47 JST
Trusted-確かな情報源
  • 9月16日から17日に行われたFRBの政策会議の議事録は、水曜日に公開される。
  • 政策金利を25ベーシスポイント引き下げる決定に関する議論の詳細は、投資家によって精査されるだろう。
  • 市場は、FRBが10月に25ベーシスポイントの利下げを選択すると広く予想している。
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米連邦準備制度理事会(FRB)は、9月16〜17日に開催された金融政策会合の議事録を、10月9日(水)18:00 GMTに公表する予定だ。

この会合でFRBは政策金利を25ベーシスポイント(bps)引き下げ、4.00〜4.25%のレンジに設定することを決定した。一方で、理事のスティーブン・ミラン氏は50bpsの利下げを主張したと報告されている。

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パウエル議長ら、9月に政策金利引き下げを決定

連邦公開市場委員会(FOMC)は、9月の会合で政策金利を25bps引き下げることを決定した。この動きは市場の大方の予想通りだった。

声明では、FRBは雇用の伸びが鈍化していることを認める一方で、インフレが「やや高止まりしている」と指摘した。

また、同時に発表された経済見通しの要約(SEP)では、年内にさらに50bpsの追加利下げが見込まれ、2026年と2027年にもそれぞれ25bpsの引き下げが続く見通しが示された。

会合後の記者会見で、ジェローム・パウエルFRB議長は「利下げを急ぐ必要はない」と述べた上で、雇用の安定に対するリスクが高まっていることを認めた。

新しいデータは、労働市場に実質的な下振れリスクが存在することを示唆しており、それは委員会内でも広く共有されている。 —— ジェローム・パウエル

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インフレ見通しに関しては、関税が一時的に物価を押し上げる可能性を認めつつも、その影響は限定的とする見方を示した。

TDセキュリティーズのアナリストは、今回のFOMC議事録が委員会内の「タカ派」と「ハト派」の意見の相違を明らかにするだろうと予想している。

「多くの参加者は、経済環境の変化に応じて政策の再調整が必要だと考えているだろう。しかし、関税がインフレを再加速させるリスクを考慮すれば、年内にさらなる緩和を求める声は限定的となる可能性が高い。一方で、労働市場のリスクを理由に追加利下げを支持する委員も一定数いるだろう」と分析している。

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FOMC議事録が米ドルに与える影響

FRBは9月会合の議事録を10月9日(水)18:00 GMTに公開する。市場関係者は、これが今後の金融政策スタンスを探る重要な手掛かりになるとみている。

CME FedWatch Toolによると、市場は10月会合での25bps利下げをすでに完全に織り込んでおり、12月にも追加で25bpsの引き下げが実施される確率を約80%と見積もっている。

政策担当者が年内の残り2回の会合で利下げを継続する姿勢を示した場合、米ドル(USD)は対主要通貨で下落する可能性がある。

一方、労働市場の改善やインフレの根強さを示すデータが強調されれば、利下げに慎重なトーンが強まり、ドルは底堅く推移する見通しだ。

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ただし、市場の反応は一時的なものにとどまる可能性もある。投資家の関心は依然として、米国政府の一部閉鎖リスクと予算交渉の行方に向けられている。

議会が政府予算案に合意し、資金供給が再開される見通しが立てば、米ドルは短期的に反発する可能性がある。

一方で、市場参加者の多くは、9月の非農業部門雇用者数(NFP)を含む延期されたマクロ経済指標の発表を待ち、積極的なポジション形成を控えるとみられる。

FXStreetの欧州セッションリードアナリスト、エレン・センゲゼル氏は、米ドル指数(DXY)のテクニカル見通しについて次のように述べている。

日足チャートのRSIは60に向けて上昇しており、USD指数は100日単純移動平均(SMA)を上回って推移している。98.20がピボットレベルとして機能している。上値では99.40(1月〜7月の下降トレンドに対するフィボナッチ23.6%戻し)が次の抵抗となり、100.00(ラウンドナンバー)および101.35(200日SMA)が続く。

一方で、USD指数が98.20を維持できなければ、短期のテクニカルバイヤーが失望し、97.70(20日SMA)や96.20(下降トレンドの終点)、95.00(心理的節目)まで調整するリスクがある。 —— エレン・センゲゼル

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