金融サービス委員会の委員長を務めるフレンチ・ヒル下院議員は1日、利息を生むステーブルコインの承認を求める要請を拒否した。コインベースのブライアン・アームストロングCEOは同日、これを支持する公開アピールを行っていた。
ヒル氏は新しいステーブルコイン規制の支持者であり、暗号資産業界は同氏の委員会への任命を勝利と見なしていた。
ヒル米下院議員、利息付きステーブルコインを否定
米国の暗号資産政策で最優先事項の1つがあるとすれば、それはステーブルコイン規制だろう。業界寄りの規制に向けた大きな勢いが生まれている。トランプ大統領は、ステーブルコインがドルの優位性に役立つと主張した。しかし、フレンチ・ヒル下院議員は、利息を生むステーブルコインに反対すると述べた。
「その意見は理解するが、ドルに裏付けられた支払いステーブルコインがその保有者に利息を支払うことについて、党派や議会の間で合意があるとは思わない」とヒル氏は本日、記者に語った。
ヒル氏はこのステーブルコインに対する立場を常識的な見解として描写したが、これは暗号資産業界の政治的影響力の限界を示している。ヒル氏が金融サービス委員会の委員長に選ばれたとき、暗号資産業界はこれを大きな勝利と見なした。同氏はステーブルコイン規制のための戦いにおいて目立つ存在でもある。では、問題は何か。
本質的に、コインベースのブライアン・アームストロングCEOは、利息を生むステーブルコインに関してヒル氏や他の立法者にアピールを行った。昨日、アームストロング氏はこの政策を「ウィンウィン」であり、消費者と経済を助ける大きな機会と呼んだ。
「米国のステーブルコイン法は、消費者がステーブルコインで利息を得ることを許可すべきだ。政府は特定の業界を他の業界よりも優遇するべきではない。銀行と暗号資産企業の両方が、消費者と利息を共有することを許可され、奨励されるべきだ。これは自由市場アプローチと一致している」とアームストロング氏は主張した。
アームストロング氏が昨日この公開アピールを行った後、ヒル氏がステーブルコインに対する同氏のビジョンをこれほど迅速に拒否したことは注目に値する。表向きには、アームストロング氏の政治的影響力は増している。同氏はトランプの暗号資産サミットで重要な役割を果たし、SECはコインベースに対する訴訟を取り下げた。
米国の暗号資産業界にとって重要な事実は、影響力がどれだけ急速に成長しても、多くの人にとってはまだ新しいということだ。今年初め、州レベルのビットコイン準備金提案の一連が共和党支配の州で失敗した。トランプ大統領は暗号資産を支持するかもしれないが、彼の支持者には限界がある。
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