次期米大統領選の熱気に包まれる中、政治と金融の環境はまもなく劇的に収束するかもしれない。カマラ・ハリス副大統領が11月に勝利した場合、ゲーリー・ゲンスラー氏を財務長官に指名する予定であることを、上院の上級スタッフがほのめかしたと報じられている。
米財務長官の地位は、国の最高財務責任者のような絶大な権力を握っている。
暗号資産関係者はゲンスラー氏の昇進の可能性を排除しない
現在、証券取引委員会(SEC)の委員長を務めるゲンスラーは、規制の世界で波紋を呼んでいる。同氏は特に暗号資産に対する厳しい取り締まりで知られている。
批評家たちは、彼の規制による執行アプローチによってイノベーションが阻害されていると批判している。特に、トム・エマー議員はその懸念を声高に語っている。
「ゲーリー・ゲンスラーはあちこちで訴訟を起こし、そして負けている。彼の時代は過ぎた。ゲーリー・ゲンスラーにはもう辞めてもらいたい。彼の政府でのキャリアは終わるべきだ」とエマー議員はワシントン・リポーターに語った。
このような批判にもかかわらず、ゲンスラー氏は民主党の同僚から大きな支持を得ている。重要な承認票を獲得するのは、エリッサ・スロットキン議員(民主党)である。エリッサ・スロットキン議員(ミシガン州選出)とルーベン・ガレゴ議員(アリゾナ州選出)は、反クリプトカレンシーの立場を維持していると言われている。
さらに、民主党内では選挙前の戦略転換が憶測されている。噂では、バイデン大統領に後任を指名させるため、ゲンスラーがSECを退任し、次期まで委員会の民主党過半数を維持する可能性があるという。この動きは、共和党が大統領になる可能性への対抗策と見られている。
それにもかかわらず、暗号資産コミュニティはゲンスラーの昇進の噂を特に不安視している。
「事実であれば、米国での暗号資産は基本的に終焉を迎えることになり、我々は今すぐ国外に脱出した方がいいかもしれない」とバンクレスの創設者であるライアン・アダムスは語った。
しかし、こうした噂に懐疑的な意見もある。カストディアン・バンクの創設者であるケイトリン・ロング氏は、民主党の指導者数名から、この噂には根拠がないとの保証を得たことを強調している。とはいえ、ハリス陣営から指名を明確に否定する発言がないため、憶測や懸念が広がる余地がある。
「とはいえ、カマラからゲーリーを指名しないとは聞いていないので、完全に否定することはできない。暗号資産にオリーブの枝を差し伸べるチャンスは十分にあったのに、彼らは何もしなかった」とアダムスは詳しく語った。
選挙が近づくにつれ、Polymarketのような予測市場ではハリス氏とトランプ氏が拮抗しており、ゲンスラーの任命の可能性は重要な争点となっている。Polymarketによると、ドナルド・トランプが選挙に勝利する確率は49%であるのに対し、カマラ・ハリスがアメリカ大統領になる可能性は50%である。
続きを読む:暗号資産規制:メリットとデメリットは?
選挙の結果には6億5,000万ドル近くの賭け金がかかっており、その賭け金の高さが浮き彫りになっている。
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