暗号資産取引所ジェミニの共同創設者であるタイラー・ウィンクルボス氏は30日、同社がMIT卒業生およびインターンの採用を停止することを発表した。 この採用停止は、元証券取引委員会（SEC）委員長のゲイリー・ゲンスラー氏が同機関に関与している限り続く模様。
この大胆な動きは、暗号資産業界と規制当局との間の継続的な緊張を反映している。
ジェミニ創設者、MITに強烈な警告
BeInCryptoが報じたように、ゲンスラー氏はこのほど、MITスローン経営大学院に教授として復帰した。この復帰は、ゲンスラー氏がSECで暗号資産業界に対する攻撃を主導した数年後のこと。これを背景に、タイラー・ウィンクルボス氏はMITに強いメッセージを送った。同氏は、ゲンスラー氏と一切関与しないというジェミニの決意を明確にした。
“MITがゲイリー・ゲンスラー氏と関係を持つ限り、ジェミニはこの学校の卒業生を一切採用しない。夏のインターンプログラムのインターンも採用しない”とウィンクルボス兄弟はXで共有した。
もう一人の兄弟、キャメロン・ウィンクルボス氏はこの件についてコメントしていない。しかし、ゲンスラー氏が解雇されるまでMIT卒業生をボイコットするよう呼びかけた。
“すべての暗号資産企業は、ゲイリーが解雇されるまでMIT卒業生をボイコットすべきだ。こんなに名高い機関の評判を台無しにするとは！ゲイリーが強制と恐喝を使ったところで、我々は平和と市場の裁量を使うことができる。”とヴェニス.aiの創設者エリック・ヴォーヒーズ氏が述べた。キャメロン・ウィンクルボス氏もこの投稿を再共有した。
ウィンクルボス兄弟は、暗号資産業界の最前線でプロ暗号資産政策を支持する業界の重鎮。彼らは政治界でも活発に活動し、プロ暗号資産候補者や活動に多額の寄付を行っている。また、ドナルド・トランプ大統領のキャンペーンへの寄付を含む重要な政治資金調達活動にも関与している。
これらを総合すると、ゲンスラー氏の在任中の不公平な規制とされるものに対する彼らの嫌悪感が説明される。一方、この論争はMITの学生や卒業生に対する影響についての議論を引き起こした。カストディア銀行の創設者兼CEOであるケイトリン・ロング氏も意見を述べ、MIT卒業生からの反応を促した。
“おお、ゲンスラー氏がMITに戻ると、MIT卒業生は反発しているのか？世界は変わった。暗号資産業界はすでに、法を守る業界を攻撃した回転ドアの元政府規制者を雇った法律事務所のボイコットを促している。それが大学にも拡大するのか？”と彼女は皮肉を込めて述べた。
実際、暗号資産に特化した投資会社パラダイムの共同創設者であるマット・ファン氏は、暗号資産に関わるMIT卒業生を集めている。これはゲンスラー氏の復帰とそれに続く論争に対する反応である可能性が高い。ファン氏は同じ機関で数学の学士号を取得している。
“暗号資産に関わるMIT卒業生の方は、ぜひご連絡ください。”とファン氏はXで投稿した。
コインベースのCLOであるポール・グレワル氏は、MITでSB学位を取得しており、すでに呼びかけに応じた。これはウィンクルボス氏の立場の広がりを示し、暗号資産コミュニティ内外で反応を引き起こしている。業界の一部の参加者はウィンクルボス氏の立場を支持し、SECでのゲンスラー氏の規制アプローチを批判した。
“すべての暗号資産企業は、ゲンスラー氏をいかなる形でも財政的に支援する教育機関からの採用をしないという誓約に署名すべきだ。彼は完全な詐欺師であり、グローバリストで社会主義的な世界政府の形成を支援している。二度と信頼されることはない。”とXの人気ユーザー、CHEX Magnetが書いた。
一方で、他の人々はゲンスラー氏の学術的貢献を擁護している。彼のSEC在任前の多くの授業での力量を引き合いに出した。
“ゲンスラー氏のMITのオンライン授業を見た人はいるか？私は見た。彼の授業は悪くなかった。SEC委員長として何も達成できなかったのは驚きだった。”とXの別のユーザー、トムが挑戦した。
ジェミニがMITへのゲンスラー氏の復帰に対して大胆な立場を取る中、同取引所は規制上の課題に直面している。同社は最近、商品先物取引委員会（CFTC）との和解に合意し、500万ドルの罰金を支払うことに同意した。
それでも、ジェミニは規制当局を誤解させたという申し立てを認めも否定もしなかった。さらに、カナダ市場からの撤退を発表し、規制圧力が決定の主な要因であると述べた。
学問、規制、暗号資産業界の交差点が議論の焦点となる中、その結果は長期的な影響をもたらす可能性がある。
Follow us on:
X（Twitter）：@BeInCryptoJapan
Telegramチャンネル：@BeInCrypto Japan オフィシャルチャンネル
免責事項 - Disclaimers
当ウェブサイトに掲載されているすべての情報は、誠意をもって作成され、一般的な情報提供のみを目的としています。当ウェブサイトに掲載されている情報に基づいて行う一切の行為については、読者ご自身の責任において行っていただきますようお願いいたします。
