2025年9月、金は4週連続で上昇し、1オンスあたり3,659ドルの史上最高値を更新。ビットコイン投資家は相関に注目しつつ、BTCが追随する局面を待っている。
しかし、資本の流れはより複雑だ。貴金属の上昇が、一部の投資家の関心をビットコイン(BTC)からそらしているとの見方も出ている。
専門家、金価格の上昇継続を予測
Sponsoredブラックスワンキャピタリストのヴェルサン・アルジャラは、X上でクレスキャット・キャピタルのデータを引用し、外国の中央銀行が1996年以来初めて米国債よりも多くの金を保有していると指摘。これを踏まえ、金が4,000ドル超へ上昇する可能性を示した。
他のアナリストも強気継続の根拠を追加。エンドゲーム・マクロは、X上で金が1980年のインフレ調整後ピークを上抜け、45年ぶりの節目を迎えたと説明した。
背景には、膨張する米国の債務、FRBへの信認低下、地政学リスクの高まり、新興国中銀による記録的な金購入などがある。これは現在の金融システムに対する信頼低下を映す。
Sponsored Sponsored金が上がるのは「光る金属が好きだから」ではなく、システムへの信認が揺らいでいるからだ — Endgame Macro
同様に、ブリッジウォーター創業者レイ・ダリオは、債務負担を背景としたスタグフレーション環境を警告。債務のマネタイズに依存するシステム下では、相対的に米ドルの魅力が落ち、金が優位になりやすいとする。
金の上昇がビットコインに新たな希望をもたらす
著名アナリストのジョー・コンソルティは、金が通常BTCを約100日リードすると指摘。金の方が流動性・分布ともに大きいためだという。
一部はラグを90日と見るが、概ね「約3か月以内にBTCが追随」という見方がコンセンサスだ。
この観点はBTCを金の「エコー」と位置づける。来週の最初のメンテナンス利下げが予想される中、2025年Q4の強い成長を見込む声も強い。
BTCはエコーブーム。来週の初回メンテナンス利下げ、Q4のセットアップは良好だ — Joe Consorti
テフラ・デジタルは、BTCと世界のM2、そして金との相関を分析。BTCはM2拡大に約102日遅れ、金の上昇に約200日遅れて追随する傾向があるとする。
この相関が維持されれば年末は非常に興味深い。チャートは16.7万〜18.5万ドルを示唆 — Tephra Digital LLC
アプローチは異なるものの、ジョー・コンソルティとテフラ・デジタルはともに金とビットコインに強気の見通しを共有する。
Sponsored他方で懸念も残る。銀は直近で41ドル超と2012年以来の高値を更新。金・銀がBTCより資金を吸引し、フローが貴金属へシフトする可能性が議論されている。
資本は急騰した資産(BTCなど)から、金属のような伝統的な安全資産へ移り始めているようだ — LBroad
さらに、ピーター・シフは、ビットコインを金建てで見ると2021年11月のピークより約16%低いと指摘。投資家の間で、BTCより貴金属が選好される局面が続く可能性も示唆される。