ブラックロックやグレースケールなどの大手機関投資家に加え、BitMineやSharpLinkといったイーサリアム特化のトレジャリー企業もETHステーキングを加速している。この動向は、暗号資産市場で続くボラティリティの中、イーサリアムへ新たな追い風をもたらすもの。
ステーキング活動の急増はイーサリアム・エコシステムへの長期的な信頼の表れであり、短期的にもETH価格の力強い回復を下支えする可能性。
3月のETHステーキング比率が過去最高値
Lookonchainのレポートによると、グレースケールはEthereum Mini Trustを通じて新たに1万9200ETH(約4460万ドル)をステーキングした。これに先立ち、同社は5万7600ETH(約1億2160万ドル)を既にステーキング済み。
直近では、グレースケールが自社アカウントからコインベース上のバッチステーキングアドレスへ、3200ETH(1バッチあたり約740万ドル)ずつ複数回にわたり移動させている。この動きからも、同社が長期的な積み増し及び資本ロックの戦略を継続していることがうかがえる。
BitMineの最新レポートでは、その大規模なステーキング運用体制が明らかとなった。2026年3月15日時点でBitMineは304万515ETHをステーキングしており、保有総量は459万5562ETHにのぼる。
このことから、保有するETHの大半が流動性リザーブとして保持されるのではなく、利回り獲得のためステーキングに投じられていることがわかる。この戦略により、週当たり約1億8000万ドルの収益を生み出している。
「これはBitMineが保有する450万ETHの一部である。Quatrefoilが管理するCESR(複合イーサリアム・ステーキング利回り)は2.79%、BMNRの7日間利回りは2.81%。BitMineは現在、3社のステーキングプロバイダーと連携し、2026年の商用MAVAN(米国製バリデータ・ネットワーク)公開へ向けた準備を進めている」BitMineがレポートで言及している。
SharpLinkも、イーサリアム・トレジャリー戦略で好調な結果を発表している。同社はローンチ以来、累計1万5464ETH(約3600万ドル)をステーキング報酬として獲得。現在86万8699ETHを保有中。
こうした企業に加え、ブラックロックが提供するステーキング対応のイーサリアムETF(iShares Staked Ethereum ETF:ETHB)の登場も、ステーキング需要の拡大に大きく寄与している。
CryptoQuantによれば、2026年を通じてETHステーキング比率は急上昇。3月には31.1%と過去最高値を記録した。一方で、取引所のETH準備金は最安値となった。この組み合わせが強い供給圧縮効果を生み、価格上昇の要因となる可能性。
グレースケール、SharpLink、BitMineなど大手機関による積極的なステーキング活動と、ブラックロックによるステーキングETF参入が相まって、イーサリアムへの長期的な信頼感を鮮明に示している。
今後もETHのステーキングロックが一段と進み、取引所準備金の減少が続けば、地政学的・マクロ経済的な逆風にもETH価格が対抗しやすい環境となる可能性。