日本の30年国債利回りが19日、史上最高を更新し、暗号資産市場に影響を与える可能性がある。本稿執筆現在、新発30年国債利回りは3.5%台前半で推移し、過去最高水準を更新した。
日銀のイールドカーブコントロール機能が弱まる中、超長期債の需給悪化と財政懸念が背景にある。この動きは円キャリートレードの巻き戻しを促し、グローバルなリスク資産に圧力をかける。暗号資産投資家は為替変動と流動性変化に警戒を強めている。
Sponsored30年国債利回り史上最高更新の背景
国内債券市場で新発30年国債利回りが急上昇し、3.5%台に達した。
1月上旬以降、過去最高を繰り返し更新する動きが続いている。日銀の金融政策正常化が進む一方で、財政赤字拡大への警戒感が強まっている。公的債務残高がGDP比で世界最高水準にある日本では、利回り上昇が国債の含み損を拡大させ、銀行や保険会社の財務に影響を及ぼす懸念がある。入札結果も需給の逼迫を示しており、投資家はさらなる上昇を織り込みつつある。
円キャリートレード巻き戻しの進行
利回り上昇は円調達コストを押し上げ、円キャリートレードの解消圧力を高めている。低金利の円を借りて海外の高リスク資産に投資する取引は、長年グローバル市場の流動性を支えてきた。しかし、日銀の政策金利引き上げ観測と長期金利の上昇により、取引の魅力が低下した。
巻き戻しが進むと、円高方向への為替変動が加速し、リスク資産全体に売り圧力がかかる。過去の事例でも同様の動きが株式や暗号資産の下落を誘発した。
暗号資産市場への波及効果
暗号資産市場では、円キャリートレードの巻き戻しがビットコインをはじめとする主要銘柄に逆風となっている。円高進行は日本国内の取引量に影響を与え、海外投資家のポジション調整を促す。リスクオフムードが広がれば、レバレッジ取引の清算が連鎖的に発生する可能性がある。
一方で、法定通貨への不信感が高まればビットコインを逃避資産として選ぶ動きも一部で観測される。市場参加者は日銀の次回政策決定会合や米連邦準備制度理事会の動向を注視している。