仮想通貨MEMEFIの価格が6日、前日比で一時200%超上昇した。バイナンスが同銘柄の永久先物契約の上場廃止を発表したことが引き金となり、大量のショートポジションがカバーに動いた。市場では強制的な買い戻しによる「ショートスクイーズ」が起きたとの見方が広がっており、今後の値動きや銘柄の持続性に対する懸念も高まっている。
バイナンスの上場廃止通知、市場に急変動呼ぶ
今回の価格急騰は、バイナンスが2025年8月11日をもって、同社の先物取引プラットフォームからMEMEFIの永久契約を上場廃止する方針を公表したことに端を発する。
発表を受け、MEMEFIの下落を見込んでいた空売り筋は急速にポジションの買い戻しを余儀なくされ、大量の成行買い注文が殺到。結果として、現物価格は24時間で190%超の急騰となった。
価格上昇に伴い取引量も急拡大。CoinMarketCapによると、価格が1日で約3倍に達したタイミングで、取引高は2億900万ドルを超えた。このようなパターンは、取引所による上場廃止発表後にショートポジションの巻き戻しが一気に進み、価格を吊り上げる「上場廃止ポンプ」として知られている。
市場では短期的な値動きへの関心が高まる一方で、MEMEFIの長期的な成長性や信頼性に対する疑念も再び浮上している。

デリバティブの強制決済は強力だが一時的な現物市場のポンプを引き起こす可能性がある。バイナンスでは、ALPACAの永久契約の上場廃止後に続いた急騰のような類似のイベントが見られた。
MemeFiはラグプルか?
MEMEFIの価格が急騰したものの、懐疑的な見方が支配的である。多くの観察者は、この上昇が主に機械的なショートカバーによるものであり、真の信頼によるものではないと主張している。SNSでは、MEMEFIの利益が持続可能かどうかについての疑念が強調された。
「ちょっと待って、@Vindicatedchidiがこの人工的な急騰を理由に#MemeFiについて強気な投稿をするのは時間の問題だ。過去最高値から80%以上下落しているトークンだ。そんな初心者トレーダーだ」と人気のKOLトラ・ジョセフ・ファドゥグバグベが書いた。
この急騰は非常に激しく、市場の観察者は流動性の低い市場での操作の可能性を警告した。上場廃止はしばしば恐怖や混乱を引き起こすが、逆張りのトレーダーはこのニュースをボラティリティの準備として見るかもしれない。
先物の上場廃止は関心の低下を示すかもしれないが、逆説的に、この活動の減少は市場をよりボラティリティの高いものにする可能性がある。
一方で、今日の大規模な急騰はトレーダーにとっても懸念を生んだ。特にMEMEFIの開発者からの継続的な沈黙が原因である。
MemeFiの公式Xアカウントは5月末以降(今日まで)投稿しておらず、プロジェクトの放棄や透明性の問題に対する懸念を引き起こしている。

リスク、重要なポイント、投資家への指針
MEMEFIのようなショートスクイーズは、特に取引量の少ないトークンでは持続することは稀である。ショートが強制的にクローズされた後、需要はしばしば消え、価格は上昇したのと同じくらい急速に下落する可能性がある。
このエピソードは、デリバティブ市場の構造と取引所の方針変更が現物トークンの価格に劇的な影響を与える可能性があることを強調している。
投資家は慎重であるべきである。バイナンスのガイダンスは、ボラティリティの高い期間に注意深くアプローチし、清算リスクに警戒するようユーザーに促している。
MEMEFIの急騰は、暗号資産市場のリスクと予測不可能な性質を示しており、見出しを飾る価格変動の時でも、基本に焦点を当てることの重要性を思い起こさせる。
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