ストラテジー(旧マイクロストラテジー)は月曜、ビットコイン1万3627BTCの購入に12億5000万ドルを投じたと発表した。これは過去6か月で最大規模の買いである。最近の複数回にわたる買いが8万8000ドル~9万2000ドル付近に集中しているため、このレンジは投資家センチメントの主要な心理的サポートゾーンと見なされつつある。
ビットコインがこのレンジを明確に下抜けすると、MSTRは投資家センチメントの悪化を背景に、短期的な下方リスクが一段と高まる可能性がある。バリュエーションのプレミアムも縮小しやすい。
SponsoredMSTRの買いパターンが市場の指標か
マイクロストラテジーの最新の買い付けを受け、同社のビットコイン保有量は68万7410BTCに到達した。発表後、同社株価の動きは全体として横ばいだった。本稿執筆時点で、MSTRは162ドル前後で取引されている。
昨年12月以降、ストラテジーは7回にわたりビットコインを購入している。購入時のビットコイン平均単価は、8万8210ドルから9万2098ドルの間でわずかに変動している。
このような同水準での継続的な買いが、トレーダーの指標的存在となっている。価格の変動幅も小さいため、今後の買い付けの基準となっている。
そのため、ストラテジーが今後もこのレンジで買い増しを続けるかどうか、投資家の注目が集まるだろう。この帯域を明確に割り込めば、センチメントが悪化しMSTR株の変動性が短期的に高まる可能性がある。
Sponsoredプレミアム縮小が投資家心理を試す
ストラテジーの株価は、投資家が同社をビットコインへのレバレッジ上場代理手段とみなす傾向が強いため、ビットコインの価格動向をより増幅して反映する。独自の資金調達方法もこの傾向を後押ししている。
ストラテジーは今後も有価証券発行を活用し、ビットコインの追加取得の資金を確保し続ける方針である。この手法は株価がプレミアムで推移するときは順調に機能するが、そのプレミアムが縮小すると資金調達が難しくなりやすい。
過去には、同社は最近の下限8万8000ドルよりも低い水準で買い付けを実施した例もある。そのため、この帯域を持続的に下回ったとしても、ストラテジーが保有分を売却する必要に迫られるわけではないが、市場の見方が変わる可能性も出てくる。
株主は、これまでの買い増しを「規律ある積み上げ」とは見なさず、むしろビットコインが抜けにくい水準付近での買いと捉えるようになる場合もある。そうなるとセンチメントが悪化し、株価のビットコイン保有に対するプレミアムも圧迫されやすくなる。
このプレミアムは、投資家が希薄化リスクを評価する際の判断基準ともなる。
MSTRがビットコインに対して相対的に軟調推移となれば、今後の資金調達は既存株主にとって魅力が薄れる場合もある。この場合、市場はストラテジーの買い付けペースやビットコイン価格への感応度を再評価することも考えられる。
実際には、こうした状況はMSTRの値動きを拡大させる要因になりやすい。このリスクはビットコインが直近安値を試す時や、重要なテクニカルラインを推移するときに高まる。