分散型永久取引所MYXファイナンスのネイティブトークンMYXが、8月に入り価値が20倍に急騰し、過去最高値（ATH）を記録した。しかし、この急激な価格上昇をめぐり、業界の専門家からは警戒を促す声があがっている。間もなく実施されるトークンロック解除が「ラグプル」（価格操作後の急激な売り抜け）のリスクを伴うとして懸念されているためだ。
MYX価格が1957%急騰、時価総額が2億ドルを突破
MYXトークンは今年5月初旬、バイナンスウォレットの第15回限定トークン生成イベント（TGE）を通じてローンチされ、PancakeSwapを経由して市場に登場した。その後、バイナンスアルファ、MEXC、Bitgetなどの取引所に上場した。
Sponsored価格は当初から不安定な動きを見せ、6月19日には最安値を記録。しかし8月に入ると状況は一変した。
BeInCryptoマーケットのデータによると、MYXの価格は8月初めの約0.104ドルから昨日には一時2ドルを超える水準まで上昇。月間上昇率は約1957％を記録した。
その後MYXは若干値を下げたものの、本稿執筆時点でも1.67ドル付近で推移しており、過去24時間で125％上昇している。CoinGeckoでは1日の最大上昇銘柄となり、時価総額も約1500万ドルから一時2億ドルを超えた。
市場活動も急激に活発化し、MYXの24時間取引量は2億7200万ドルと前日の2倍以上に膨らんだ。
MYXは次の大物か、それともただのポンプ・アンド・ダンプか
Sponsored Sponsored一方、MYXの急騰を疑問視する専門家も少なくない。
ある著名なオンチェーンアナリストはMYXの価格上昇をめぐり、市場操作が疑われると投稿した。
一言でいえば、市場メーカーがPancakeSwapで買い注文を行い、Bitgetの現物取引を操作し、同時にバイナンスの先物市場を調整している疑いがある
同アナリストは、6つの主要アドレスが今週初め、2240回以上の小口取引で約672万MYX（392万4000ドル相当）を取得したことに言及。これらの資金はすべてBitgetの特定のアドレスに送金されている：
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PancakeSwapとBitgetでの取引量はほぼ同等だったが、バイナンスの先物市場では24時間で約49億7000万ドルという巨大な取引量が記録されており、資金調達率は-2％で、トレーダーが価格下落を予想している可能性を示している。
さらにアナリストは、本日予定されているトークンロック解除にも注目。MYXは今日だけで3899万トークンが市場に放出される。今日、ネットワークは3899万トークンをリリースし、3000万MYXがバイナンスウォレットエアドロップに割り当てられ、残りはエアドロップとバウンティに充てられる。
急騰前には、これら3899万MYXの価値はわずか390万ドル程度だったが、現在では5942万ドルという驚異的な価値になっている。価格がこのロック解除のタイミングに合わせて意図的に引き上げられた可能性も否定できない。
また別の投稿では、MYXの投資家であるHack VCが本日エアドロップで受け取った約128万MYX（215万7000ドル相当）のうち、44万5000MYXを平均価格1.68ドルで売却したと強調。残りの83万5000MYXは1.77ドルでMEXCに転送されている。
Sponsored一方で、他の市場ウォッチャーも同様の懸念を共有している。トミー氏は、MYXが市場操作に関与していると強調した。
これはランダムな混乱ではなく、意図的に仕組まれた罠だ。コインは時価総額1500万ドルから2日間で6000万ドルを超え、永続的な取引量は70億ドル以上だが、実際の現物買い手はほとんどいない。ゲームは取引所と内部者によって制御されるアルゴリズム戦争に進化しており、あなたは基本的にルールを設定する見えない力と取引している
さらに、トミー氏はこれらの操作的な行為が中央集権型取引所への信頼を損なうと指摘した。
低時価総額コインでのこれらの操作的なポンプは、永続的な取引と内部者のゲームによって煽られ、小売投資家を一掃しながら操り人形の支配者を豊かにする大規模な清算を引き起こす。これはボラティリティを増幅し、正当な投資家を遠ざけ、取り締まりを目指す規制当局に弾薬を与える
最後に同氏は、投資家にこのようなトークンへの関与を避けるよう忠告し、「これは純粋な罠である」と結論づけた。MYXは新規トークン供給の増加に伴い、価格の動向に引き続き注目が集まっている。最近の急騰が自然な市場の動きなのか、それとも巧妙に操作されたものか、今後数日で明らかになるだろう。
