暗号資産市場が明確な分岐を見せる中、AI銘柄は3月の数少ない明るい材料の1つとなっている。この分野ではNEARプロトコルが現在、取引高でセクターをリードしている。
しかしNEARの価格は依然として、前回サイクルのピークから90%超、昨年の最高値からも80%超下回る。新たな材料がトークン回復を後押しする可能性がある。
AI関連銘柄が市場を牽引、NEARが取引高首位
Artemisのデータによれば、AIコインは過去1カ月で最も高い市場パフォーマンスを記録した。この分野の時価総額は23.7%増となり、DeFi(18.8%増)やスマートコントラクトプラットフォーム(13.3%増)など他セグメントを大きく上回った。
一方、ゲームやソーシャル、プライバシー系コインなど他の分野は依然として大きくマイナス圏にある。
拡大するAIコインカテゴリーの中で、NEARプロトコル(NEAR)は24時間取引高で約3億1700万ドルとなり、Bittensor(TAO)やRender(RENDER)を上回った。
NEARは約1.35ドルで取引されており、過去30日間で39.4%上昇。
投資家によると、人工知能分野の一連の好材料が強力な波及効果を生み、AIのストーリー性が際立つトークンへの資金流入を後押ししているという。
NEARは、AIエージェントとクロスチェーン取引に特化したインフラを持つことから、この流れの直接的な恩恵を受けているようだ。
2026年3月13日時点で、NEAR AIエージェントマーケットはアクティブなエージェント数747超、作成されたジョブ数は2251超を記録。
「AIはすべてのインターフェースになる。NEARはAIが価値を動かすためのインフラになる」とプロジェクトは述べている。
2026年3月のSVRNリサーチのレポートは、2030年までの長期的な価格見通しを提示。弱気・強気両シナリオで、市場環境に応じNEARは25ドルから300ドルの範囲になる可能性があるとした。
この予想は2月のFee Switch イベント以降に導入された新たなトークノミクスに一部基づく。この仕組みでは、NEAR Intentsで発生する手数料の100%がNEARに自動変換される。つまりプラットフォーム上のあらゆるトランザクションが市場で実際の買い圧力となる。
短期的には、ベテランアナリストのミカエル・ファン・デ・ポッペ氏がNEARは2ドルを目指す可能性を示唆。
短期・長期とも比較的明るい見通しを示すものの、暗号資産市場は依然として高いボラティリティ下にあり、投資家のセンチメントは恐怖が支配的。
NEARの価格は2月の最安値から50%超回復したものの、過去最高値からはいまだ90%以上下回る。高値で購入した保有者にとって回復の道のりは容易ではない。
同時に、AI業界は前例のないスピードで急変している。現実世界のユースケースを示せるプロジェクトのみが生き残り、成長を続ける可能性が高い。