ニューヨーク証券取引所(NYSE)は、自社のトークン化証券プラットフォームの初のデジタル株式移転代理人としてSecuritizeを選定した。これにより同暗号資産企業は、米国株式のブロックチェーン移行に中核的な役割を担うことになった。
この提携により、他の代理人も採用可能なコンプライアンス基準を備えたデジタル株式移転代理人プログラムを策定し、株式をブロックチェーン上のトークンとして発行・管理できる環境を整備する。
発表から実行まで
NYSEは2026年1月、トークン化証券プラットフォーム構築の計画を公表した。その際、次の内容を約束した。
- 24時間365日取引
- 即時決済
- ステーブルコインによる資金調達
火曜日に締結されたSecuritizeとの契約によって、規制を受けた代理人が発行株式のデジタルトークン化、投資家記録の維持、配当金の取扱いを担うことで、重要な運用上の空白が埋まった形となった。
Securitizeは、SEC登録済みのブローカー・ディーラー、株式移転代理人、代替取引システム(ATS)として事業を展開している。同社は、ブラックロック、アポロ、そしてKKRなどの企業向けに、資産40億ドル超をトークン化した実績がある。
同社のブローカー・ディーラー部門は、NYSEの新たな「デジタル取引プラットフォーム」と直接連携する見通しであり、親会社ICE(インターコンチネンタル取引所)傘下の代替取引システムとして運営される。
この提携は、ICEが暗号資産取引所OKXに約2億ドルを投資し、250億ドルの評価額を付けた数週間後に発表された。この合意によりOKXの1億2000万人のユーザーが、2026年下半期にトークン化されたNYSE上場株式の流通チャネルとなる見通し。
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取引所間で激化する競争
NYSEの動きは、米国の取引所間で繰り広げられる競争を加速させる。SECは3月18日、ラス1000種株や主要ETFに関してナスダックのトークン化取引提案を承認した。
また、連邦銀行規制当局は3月5日、トークン化証券に対し従来型証券と同等の資本規制を適用することを認め、銀行の参入障壁となっていた要素の1つを取り除いた。
RWA.xyzによると、オンチェーンのトークン化株式時価総額は10億ドルを突破した。月間取引移転額は25億ドルに達する。
Securitize自体もカントール・エクイティ・パートナーズIIとの12億5000万ドル規模のSPAC合併を通じて上場を目指している。この取引は2026年上半期に完了予定で、成功すればナスダックで「SECZ」ティッカーのもと取引開始となる。
NYSEのデジタル取引プラットフォームが予定通り立ち上がるかは、SECの承認および新プログラムの基準を他移転代理人がどれだけ早く採用するかにかかっている。