暗号資産(仮想通貨)取引所ビットバンクが21日、「暗号資産投資実態・市場に関するアンケート調査」を公開した。51%以上の回答者がNISA/iDeCo、暗号資産を含む資産運用を行っており、24年の暗号資産市場に対する価格上昇や将来性への期待が高いことが示された。
同調査では、一般インターネットユーザー1433人を対象に資産運用の実態を調査した。調査はWEBアンケートツール「Fastask」を使用して行われた。アンケートは、政府が6月に閣議決定した「経済財政運営と改革の基本方針2023」の背景のもとで行われた。ビットバンクは、同政策は資産運用に焦点を当てた国家戦略の推進を目指しているが、暗号資産はまだ資産運用の対象に含まれておらず、その捉え方に課題があると指摘した。
「資産運用している」人は約5割という結果に
「資産運用しているか」という質問では、「資産運用している」が 51.6%、「資産運用していない」が 48.4% という結果に。
資産運用の選択肢に関する質問では「NISA/iDeCo」を選んだのは20.2%で最も多く、続いて株式投資、投資信託が上位にランクイン。一方で、暗号資産への投資は全体の6.6%に留まった。暗号資産への投資比率に関する質問では、投資者の約半数が「5%未満」と回答しており、暗号資産に対する保守的な姿勢が浮き彫りになった。
投資を始めた理由を尋ねた質問では、「老後の生活資金を準備するため」と答えた人が53.5%で最も多く、次いで「自由に使えるお金を増やしたい」との回答が35.6%だった。資産運用をしていない理由については、「余裕な資金がない」が44.8%で最多の理由であり、「リスクが高い」「難しい」と感じる人も多いことが分かった。
特に暗号資産に投資していない理由としては、「知識がない」と答えた人が最も多く、リスクや不安感がその背景にあるようだ。24年に投資を考えていないと答えた人は74.5%に上り、今後の投資意欲の低さを示した。
5人に1人が24年の暗号資産の価格上昇を予測
24年の暗号資産市場に対する期待は、「価格上昇」を20.3%が予測し、「暗号資産の将来性」にも期待が集まった。ビットコインの価格は、4月の半減期を控えて上昇が予想されており、注目が集まる結果に。ビットコインの予想最高値については、「400万円〜500万円未満」が27.0%で最多となり、価格上昇に期待しつつも慎重な見方が示された。
ビットコイン価格上昇の理由としては、「アメリカの金融緩和期待」や「世界的な不穏状況に伴うビットコイン価値の向上」が挙げられた。投資者の注目銘柄では、ビットコインが最も人気で、イーサリアムやリップルも支持を集めている。しかし、ビットコインへの具体的な投資額は「3万円未満」が約30%となっており、多くの投資者が小額投資に留まった。
暗号資産業界の課題に関しては、「日本における暗号資産の市場規模の小ささ」が16.0%で最も多くの声が上がっており、セキュリティに関する問題点も重要な課題として認識される結果に。同社は22年から続く「冬の時代(クリプトウィンター)」が暗号資産に対する関心や期待を低下させているが、米国のビットコイン現物ETFの承認期待や24年4月のビットコイン半減期により、市場に新たな展望が広がっているとした。
同社が7月に行った「Web3に関する認知度アンケート調査」によれば、Web3という言葉を知っている人が33.1にとどまり、Web3の知識については、認知するユーザーのうち、21.6%が「十分理解している」と回答。47.9%が「大体理解している」と回答する結果となっていた。暗号通貨は23年9月時点で世界の4億2500万人の人々に保有されている。
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